by A隊員 2006.4.30(日)晴れ 葉山のAMGと小学生
のどかな昼間、突然A隊員の携帯が鳴った。 「どうもご無沙汰ですOMTです・・突然ですがAMGのE55開けられますか?」 電話の相手は、大手輸入代理店のOMTさんであった。 横須賀市にて、2社の業者さんでも開けられず、ぜひお願いしたいという内容だ。 「お任せあれ!」という事で、気合の導火線に火をつける。 湾岸線は流れが良く、首都高から逗子インターまで40分の好タイム。 海辺のレストランでお客さんと合流した。 「本当に・・本当に開けられますか?」声には悲痛な思いを感じたので 「こちらで見ていて下さい。5分以内に開けます」 溜めてきた気合が、爆発しそうなぐらいの自信に満ち溢れていた。 葉山の海辺で、悲鳴にも近い歓喜の声を頂くA隊員。 闘い終えた余韻に浸っていると、隣で小学生のお子さんがつぶやいた。 「やっぱAMGはダメだよ。勝手に閉まっちゃうんだもん」 「もっといい車が良いなあ」 余韻が消し飛ぶどころか、逆に青くなるA隊員であった。
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by F隊長 2006.4.29(土)曇り まだ朝は寒いね
世田谷奥地でインロック 住宅街の中にぽつんとあるバッティングセンター 車は初期型セフィーロのトランクロック 現場はヤンチャそうなお兄ちゃん三人が出迎えてくれる。 事情としては鍵がトランクの中、ドアは開いている、しかしトランクオープナーが壊れている。 要するにトランクの鍵穴から開けるほかない状況。 これは隊長の個人的な感想に他ならないが 『古い』日産社の通常キーでトランクの開錠方向回しはベンツより難しい!! と思う。 ほら!やっぱり20分もかかった 開かない訳ではないが手こずるのだ 精密至極な鍵より古くてガタがきている鍵のほうが厳しい。 有機的というか突拍子もない動きで翻弄する。 血液型でいえばB型40歳という所か て それって俺じゃないか!! とノリ突っ込みしながら帰る。
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by A隊員 2006.4.28(金)晴れ ヘルプキャンセル
横浜の本牧ふ頭にてBMW Z4がインロックしたとの知らせ。 現地の業者さんのヘルプということで、A隊員が出動した。 福住インターから首都高湾岸線に合流、渋滞もないので40分ほどで着けそうだ。 羽田空港を越えて、川崎市に入ったあたりで電話が鳴った。 高速上で停車するわけにもいかないので、大黒ふ頭パーキングに入って本部へ連絡。 「キャンセルになりました」 現地の業者さんが開けられたとの事で、個人的にガックリのA隊員。 ここまで来て東京へ戻るのか・・ といった切ない気持ちも束の間、台場で救援作業が入る。 急きょ大黒ふ頭から逆戻り、20分で現地へ滑り込んだ。 ストリートの開錠を秒殺させてみるものの、BMWのイメージは引きずったままだ。 なぜかヘルプでの出動となると、いつも以上に熱くなるのはA隊員だけだろうか。
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by F隊長 2006.4.27(木)雨 ジャンプ地獄
環八越えの杉並区でバッテリー上がり、時間は20時を過ぎたあたり 一時間前にH隊員が出かけた事案。再び車が止まったとの知らせだが H隊員はもう退勤の後だ、隊長が出かける。 到着後お話を聞くと、若い女性の御客様で車の知識は乏しそう。 先ほどH隊員より解決の方法として提案されたスタンドでのバッテリー交換に向かう途中だったようだ。 しかし、ろくに充電させていないままCDだのなんだのを使ってしまったとのこと。 再びジャンプで始動したが かの女性「また止まりませんよね?」との問いに 「ではスタンドまでついて行きますよ」と申し出る。 車としては大丈夫そうなのだが、三度も呼ばれるわけにはいかず伴走することにした。 500mほど離れた場所のスタンドへ到着し、御客様の替わりにスタンドへ交渉するも セルフスタンドの為、機材がないの返答 どうしたものかと御客様と相談しに戻ると、またエンジンが止まっている。 というか止めてある。しかもドア開放ライトつけっ放しで。 「あれ?エンジン止めちゃったんですか?」・・隊長 「すいません クセでキーを戻しました。」・・御客様 「・・・・」・・隊長 やんわりと、解決するまでエンジンを止めないでくれ、あと走ってないときはライトを消して 止めているときはドアを開けっ放しにしないで・・と丁寧に御説明差し上げる。 幾つかの案を提示するも決めて頂けない御様子。思考停止しているようだ。 このままではラチがあかないので環八沿いのオートバックスまで連れて行くことにした。半強制で 3キロほどある道のりを先導していく、無事に到着し道脇に止めさせ、また隊長が交渉に行く。 「大丈夫です。車を入れてください」と伝え・・またエンジンを切ってある・・・・ 再度エンジンをジャンプし、あとはオートバックスの店員に任せ帰る。 正直 疲れた。
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by H隊員 2006.4.26(水)晴れ たらこキューピー襲来 2
朝の通勤時間にフォード・エクスプローラーの開錠依頼。 現場は郊外に程近いので渋滞することなく現着。 お客さんと合流し作業を始めようとすると 「助手席の上に鍵があるんですよ。見えているのにもどかしいです…」とお客さんの一言。 確かに見えているのに届かないのはいかんともしがたい事でしょう。 サクサクっと開錠しドアを開け、助手席の上にある鍵をみると… そこには"たらこキューピー"のマスコットがついているではありませんか!!
少しワナワナしながらも平静を装い当たり障りのない話をしながら作業書を作成。 サインを頂くとき「このたらこキューピーは池袋のゲーセンで取ったんですよ。そん時はかな〜り燃えましたよ!」 と笑いながらお客さんが言った。 そして「たくさんあるんで一ついかがですか?」と袋に入ったままの"めんたいキューピー"をくれました。 ―お客さん曰く「4種類」あるらしい。で、頂いたのが赤なので勝手に"めんたい"としました― 拠点に戻ってから意味もなく葉っぱを付けて記念撮影→ 手に取りよくよく見ると結構怖いかも知れないと思ったが まだまだ呪縛から解き放たれていないので気にしない〜
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by H隊員 2006.4.25(火)晴れ たらこキューピー襲来 1
H隊員は殆どテレビを見ませんが、暫くぶりにテレビを見て以来 あるCMが頭から離れなくなってしまった。
それは"キューピーあえるパスタソース たらこ"
ロシア民謡の様な物悲しいメロディーと 大量のたらこキューピーが行列をなして行進している。
駄目です… あの日以来頭から離れません…
気がつくと 「た〜らこ〜 た〜らこ〜 た〜ぷり〜た〜らこ〜…」
着メロまでダウンロードしてしまった…と口ずさんでしまう。 暫くはこの呪縛から逃れられそうにありません。
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by J隊員 2006.4.24(月)晴れ 適切なアドバイスとは?
バッテリーのジャンピング作業、それは助人の出動要請数においてインロックと並ぶトラブル案件だ。 トラブル解決としては、ジャンピングでエンジンが始動すればOK、 なので大抵の場合、問題無く解決する。 難しいのは作業後のアドバイス、 お客さんでバッテリーに詳しい人は滅多にいないからだ。 業者的に後々の事を考えると交換を勧めるのが確実なんだろうが、バッテリーも安く無いし そうポンポン交換するのも地球に厳しいんじゃないか?と思ったりもする。 原因が灯火類の消し忘れなんかだと、バッテリーの劣化を疑う以前の問題だ。 ハザードランプなら点けっぱなしでもOKと思っているお客さんも実際多い。 そういった場合のアドバイスは各灯火の消費電力の大きさ、充電の仕組みあたりからとなる。 主にバッテリー交換を勧める場合は自然放電の場合、放置した期間やバッテリーの使用年数、 お客さんのクルマを使うパターンなどを総合してアドバイスをする。 二週間程度の放置で、始動が苦しくなるような場合はすぐに交換といった具合だ。 なかにはルームランプ消し忘れなどのイージーミスが恥ずかしいのか、原因不明のバッテリー上がり を訴えるお客さんもいるけれど、 バッテリー電圧のありえない落ちっぷりにクルマの故障としか診断できなくなってしまいます。 是非正直に話して下さいね(^^;; 執筆中に味噌汁が沸騰しきっていることに気付く・・(つд`) そんな訳で次回は「味噌汁を沸騰させてはいけない理由」です。
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by J隊員 2006.4.23(日)曇り時々雨 業務日誌
今日は杉並エリアを担当するJ隊員 午前中に大田区からバッテリージャンプの要請が入る 助人の拠点が近くに無い為、少々時間を頂いている、 が、思いのほか道が空いており30分程で現着、 作業を終え杉並に戻る。 昼食後、三鷹でインロック開錠、その後担当区域のヘルプで練馬にてバッテリージャンプ、 またまたヘルプで江東区へと首都高を使って飛ぶ、杉並には他の隊員が入る模様だ。 練馬から江東区と聞くとかなり時間がかかりそうだけど、バイク+首都高の組み合わせだと 概ね30分程で行けてしまう、ちょっとあっけないほどだ。 江東区での作業終了後、杉並に戻る途中に、渋谷駅近くの駐車場からインロック開錠の依頼がいいタイミングで入る。 作業後に近辺でバイクのメットイン開錠→リンカーンのインロック開錠と立て続けにこなして拠点へ戻る。 出動のピークも過ぎて、程よい忙しさに充足感を覚えているその時、 しばらく日記をUPして無いことに気付いた。 恐る恐るA隊員に連絡してみる・・ どうやら完全にネタ切れしている模様だ。かなり苦労していた感じが最近の日記からもうかがえる 反省して連続UPするのでご勘弁を。
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by J隊員 2006.4.22(土)晴れ ガスキャップはハイセキュリティ
すこし前の小雨の降る日のこと、 立川でローレルの開錠を終えたところに次の仕事の要請が入る。 場所は相模原のお寺、作業はフォードエクスプローラーのガスキャップの開錠&給油だ。 「ガスキャップの開錠?」 ちょっと不思議に思いつつも、ガラガラに空いている八王子バイパスを気持ちよく抜け、 途中でガソリンを購入し40分少々で現着する。 早速お客さんと合流し、作業説明のためガスキャップを指差しながら・・ 指差しながら・・!? 0.5秒ほど固まった後にしどろもどろで説明を続ける。 指差したガスキャップの中央には某英国製高級車でおなじみの特殊なキーホールが静かに佇んでいた。 ドアの方を見ると普通のタイプのキー、お客さん曰く普段着のポケットにガスキャップキーをいれていたが、 法事に出席するために礼装に着替えてきた為、そのまま家に置いてきてしまったそうな。 平静を装い作業説明を終えたものの、内心穏やかではない。 練習では散々開けたカギだけれど、 完全に解明しないと開錠出来無い為、カギのパターンにより一時間ほどかかる事も想定される。 お客さんに恐る恐る後の予定を聞いてみたところ、法事はすでに終わり、別な場所で行われる精進落としに向かうところだと言う、 時間がかかってしまうかもしれないので、予定通り向かってもらう様勧める、 「申し訳無いので待ってます」と言うお客さんに、作業が終わったら清算に伺う旨を伝えて送り出す。 これで大分プレッシャーが軽減された。 メモを片手に解読作業に入る、結構複雑なパターンであると同時にガスキャップに付いている ゴム製のパッキンが手応えを怪しいものにする。ドアに付いているよりも格段に解読しづらい。 もしお客さんを待たせていたらきっと真っ青なっている事だろう。 結局、一時間ほどかかって開錠&給油を済ませる。 その後、少し離れたお客さんの所に行って清算してもらい作業完了となった。 お客さんには感謝されたものの、他の隊員だったらもっと早く開けていただろう。 戻ったら時間短縮の方法を探してみることにする。 しかし、ガスキャップに棒状キーが付いているとは・・ カローラに付いてるピッキングし辛いカギ以上のギャップだ。
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by A隊員 2006.4.21(金)晴れ 日記の外見と中身
日記を書き続けて、かれこれ1年と半年が経過した。 思えば「日記を書くぞ!」と皆の前で豪語してから、隠れてコソコソ文章の書き方を勉強したものだ。 まことに残念なのは、いまだに成長の兆しが見られないこと。 熟読した本には「書き続けることによって上達する」とあったが・・・ 日々の作業や助人ニュース、考えや悩み、趣味など、あるがままを書きたいと思っても 「書く」という作業には技術が必要で、それさえあれば何とかなると思っていた。 しかし読み手から見ると、文章の形式よりも「感じたこと」に興味があるのでは?と考えた。 書き方というのは表現する手段にすぎないから、 勉強すれば誰でもきれいな文章が書けると思う。 でも感じた事というのは難しい。 どんな環境で生きてきて、何を尊び、何を忌み嫌うか その人の人間性がものを言う。 どちらも未熟者のA隊員。 まずは中身を練らなければ。
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by A隊員 2006.4.20(木)晴れ カローラのカギ
「あの〜差し金でやらないんですか?」 カローラを開錠するときに、突然お客さんに質問された。 一世代前のトヨタ車にはピッキングしづらいカギが付いている。 ほとんどが商用車や大衆車なので、実のところ「差し金でもOK」のお客さんは結構多い。 それでも助人では全てピッキングで開錠する。 難易度でいうと、助人研修Lv1〜5の中のLv2に属するカギだが、けっして侮れない。 これがサクサク開けられるようになると、新型ベンツやBMWへ波及しやすく、 言うなれば初級から上級コースの登竜門的存在になる。 このカギのネックは、ピッキングしづらい事の他に「古くなってきている」事が上げられる。 カギ穴内の汚れや磨耗によって、最近ハードルが高くなりつつあるのだ。 昔、近所の中古車屋さんへ営業した際、冷や汗をかいた事があった。 ピッキングが得意だという事をお話ししていると、 「じゃあこれを開けて見せてくれよ。簡単だよな〜 カローラだもんな」
あの時は、廃車になったボロボロのカローラに随分苦戦したっけ。 開錠までの数分間、ほろ苦い過去を思い出すA隊員であった。
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by A隊員 2006.4.19(水)晴れ やっぱキリンでしょ
西小岩にてタウンエースがインロックしたとの知らせ。 「酒屋さんにいます」との事で、現着してからお呼び立てすることに。 お客さんは、お酒の配達をしている最中インロックした様子。 難なく開錠するとお礼に「キリンのブラウマイスター」を頂いた。 そういえば昨年「キリンのどごし生」を頂いたことを思い出した。 まだ発売前だったので、貴重な第3のビールを世に先んじて楽しんだっけ。 あれから、アサヒを抜いてダントツに売れているそうな。 アサヒは本生シリーズが好調だったのに、新生3がイマイチな伸びという。 個人的にはパッケージとCMの差かと思ったりする。 「本生」も「のどごし生」もパッケージは分かりやすい単純なデザインだった。 CMも分かりやすいほうに軍配が上がったのかもしれない。 いつもは第3のビールで晩酌だが、今夜はブラウマイスターが待っている。 ほんのちょっと贅沢するのが楽しみだ。
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by A隊員 2006.4.18(火)晴れ 新調したアタッシュケース
本郷の東大医学部付属病院内で、プロボックスがインロックしたとの知らせ。 大きな敷地内にも関わらず、待ち合わせ場所まで1発合流の20分。 車の場所は「関係者以外立入禁止区域」、途中からバイクを降りなければならない。 新調したアタッシュケースを取り出し、お客さんと共に走り出した。 以前使っていたケースは小さいところが気に入っていたのだが、 入らない工具は袋に入れていたので、持ち運びに不便であった。 一つのケースに全ての工具を入れる目的でケースを新調したのだ。 途中走っているA隊員とアタッシュケースが窓ガラスに反射している。 「中々カッコ良いではないか・・・」 満面の笑みで1分開錠。バイクへ片付けるまで頬の筋肉は緩みっぱなしであった。 工具入れを買い換えただけに過ぎないが、何ゆえこんなにも嬉しいのだろうか。 傷は磨いて落とすとして、オリジナルステッカーでも貼ろうかな。
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by A隊員 2006.4.17(月)晴れ バイクは本当に早いか
一般道において「バイク=早い」かというと、ちょっと違う。 何となくスピードや加速が良いから、といったイメージが先行しやすいので間違いやすい。 無理やり追い抜いたり法定以上のスピードを出せば、単純に早いかもしれないけれど それだけでは無茶だし、そもそも危険すぎて仕事にならない。 正確には「バイク=渋滞の被害が少ない=平均すると早い」になる。 普通に車が流れている道路では、バイクも車も早さに変化はないけれど 工事中だったり何らかの規制がされていると、その差は大きくなる。 渋滞の被害を最小限にする手立てはいくらでもある。 すり抜けたり、狭い道幅の抜け道を使ったり、といった事が一般的かもしれないが 時には信号を待たないで済んだり、一方通行を逆に通行できたりもする。 どちらの場合もエンジンを切って歩行者になってしまうのだ(道交法上)。 流れている道で、通常10分かかる場所に5分で行くことなど出来ない。 でも、どんな状況でも平均10分を維持する為にバイクが必要なのだ。
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by A隊員 2006.4.16(日)雨のち晴れ TV局のセキュリティ
台場にある某TV局の地下駐車場でシボレーブレイザーがインロックしたとの知らせ。 エリアで見ると港区担当だが、江東拠点からA隊員が向かった。 最近豊洲6丁目の開発が進んで、晴海と有明を結ぶ橋が完成した。 築地市場が引っ越すまではガラガラの道なので、江東拠点からでも20分かからず現着できる。 TV局の受付で事情をお話ししていると、後から女性の声が・・ 「あの・・もしかしてカギ屋さんでしょうか?」 入館前に迷わずに済んだと思いきや、ここからが大変であった。 受付の方の「どちらへ行かれますか?」との問いに、「救援作業」が通じないのだ。 普通○○スタジオのBさんとか、○○部のCさんとかTV局の社員の方に確認が取れないと 入館できないので、外部の方の救援作業では「入館条件」として不足していた。 A隊員にとってのお客さんは、TV局にとってもお客さんなのだ。 結局イレギュラー対応になって、警備員さんの同伴ということで解決した。 いやはや恐れ入ったセキュリティ。 予想通り入館前に大いにハマったA隊員であった。
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by A隊員 2006.4.15(土)晴れ セルシオの左ドア
江東区大島でH9年式セルシオがインロックしたとの知らせ。 セルシオの内溝キーは2種類あって、H9年式となると一世代前の形状だ。 このタイプは普通にピッキングすると壊れてしまうので、専用の開錠工具が必要。 それは右ドアからしか開錠できない、というのがクセモノなのだが。 「いよいよ来たか」という感じだ。 右ドアが壁に面しているセルシオを前にして、100台近くも開錠してきたのに 今までこのシチュエーションが無かったこと自体めずらしいかも。 右ドアに入れないということは、専用工具も使えない事を意味する。 という事で奥の手の左ドアからのアタックを試みた。 「奥の手を使って」といっても、左ドアをピッキングすることに変わりは無い。 普通にピッキングしたらダメだけど、奥の手なら大丈夫の5分開錠。 ドア違いの達成感に浸るA隊員。 一般の方には、理解されない内容と知りつつ。。。
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by A隊員 2006.4.14(金)曇り 仕事の範囲を越えて
その昔、上場企業で働いていた頃のA隊員は、仕事の範囲にこだわった。 自分の担当外で何があろうとお構いなし、逆に干渉されるのも迷惑であった。 決められた範囲の中で結果を出すのが仕事。 そう信じて働いてきたけれど、それだけでは結果良くなるとは限らない。 会社は耐震偽造マンションに似ていると勝手に思ったりする。 全く問題のない会社はありえないけれど、問題を「問題」として認識するのは以外に難しい。 マレに気付けたとしても、上司や他部署の担当としてノータッチになりやすく そのうち何とかなるだろうと、与えられら仕事以外には興味が薄れていく。 長い間その程度の働きぶりで「やる事はやっている」と思い込んでいたA隊員。 以前のような働き方では、小さい会社ほど崩れやすくなるだろう。 もちろん決まりごとは尊重しつつ、緊急時に動き出す。 それは、まるで崩れ落ちそうな所を支えに行くようなものだ。 「誰が」というより、「早さ」が最も重要だと思う。
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by A隊員 2006.4.13(木)曇りのち雨 バッティング
東日暮里でカムリのバッテリーが上がったとの知らせ。 上野で開錠作業を終えたA隊員が引き受けた。 当初の到着時間は30分〜40分であったが、10分足らずで現着。 あまり早すぎても迷惑になりかねないので、まずは電話にて丁重にご連絡。 「予定より、だいぶ早く到着してしまったのですが・・」 「どちらさんかな?保険屋さん?もしくはJ○Fさんか?」 バッティングしていることに気付くと、「こりゃ急がないと!」と自然に身体が動いた。 ジャンピングして5分、電圧・比重ともに良好、ルームランプの消し忘れによる ダメージは少ない。サクサクと作業も終えた頃、お客さんの携帯が鳴った・・・ 「あ〜J○Fさんか。申し訳ないけどエンジンかかったよ」 お客さんの車は裏通りに停めてあるので分かりづらい。きっと近くに現着した知らせだろう。 色んな理由でキャンセルになるけれど、二重手配によって オサラバになるのは、少々辛いと感じるA隊員であった。
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by A隊員 2006.4.12(水)雨のち曇り 話す&聞く
話しを聞くというのは、難しいと思う。 ある程度歳を重ねると、自我が妨害して新しい知識が吸収しにくいようだ。 なので話すときには気を使ったりもするのだが、J隊員はえらく謙虚で人の話しを良く聞く。 さらに開錠上手なH隊員のマネもするのだが、疑いもなくどんどん吸収していくその姿に、ちょっと感動した。 中学生のころ父親の手伝いで瓦のせをした事があった。 作業工程の説明中「順番を変えたら効率が上がるよ」とツッコミを入れたら、激しく怒られたときを思い出す。 1〜10の工程は何が何でも絶対であった。 完璧に会得してから、オリジナルに変えても良いという事を学んだのだ。 それを地で行くJ隊員。 あれから自我も育ってきたA隊員。 相変わらず聞くことが苦手で、単なるあげ足取りになってしまうのが痛いところ。 J隊員に追い抜かれるのは時間の問題と感じた。
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by F隊長 2006.4.11(火)雨 時間厳守はしたいのですが・・
御依頼いただくと、到着時間を案内する。 都内は概ね30分以内で到着する・・・はずである。 が、予期せぬ事情もときたま発生する。 先日、お車の開錠で芦花公園の近くに出かけたときの事。 甲州街道からすでに様子が違っていた、200メートルおきに警察が立っている。 パトカーもあちらこちらに停車している。 現場に近づくにつれその数は増えていく、 現場まであと500メートル付近になると20メートルおきに警官が陣取り車も渋滞している。 あまりの混雑振りに道脇へ停車し、迂回路など探そうと地図を開くと 「もしもし」と野太い声 振り向くと隊長にしか見えない角度できらりと光る警察手帳&バッジ。 「何かの配送ですか?」とその私服警官 確かにバイクに荷箱のスタイルはバイク便と間違われる。 「違いますけど、何ですか?」 と、威圧的な物言いにカチンときた隊長 善良な区民として警官に上からものを言われる筋合いはない。 「じつは・・」と話を聞くと皇太子御夫妻が来訪なされていて、その警備にあたっていると言う。 「あ〜 そうですか。ご苦労様です」と態度を翻す隊長。 隊長は根っからの皇室ファンなのだ。 そりゃ皇族が通る道筋に怪しいバイクが止まっていたら困るでしょう。 すぐさまその場を離れる。 が、やっぱり混んでいる道を進まざるを得なく 到着が30分を少し越えてしまった。 遅れる旨は御客様に電話で了解を得ているが心苦しい。 不測の事態により、止むを得ずお待たせする場合もあるのですが 最善、最良のリカバリーを約束しますので、その際は何卒御容赦の程お願いします。
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by A隊員 2006.4.10(月)曇りのち雨 鉄の掟
墨田でステップワゴンがインロックしたとの知らせ。 お客さんが自分で開錠しようとしてギブUPした様子。 この「自分で開けようとして」というのが、業者にとって手厳しい条件になる。 傷の一つや二つはまだ良いほうで、場合によってはロック機構が破損しているのだ。 現着してみると、助手席の鍵穴から針金が見えた。 新鮮なひっかき傷もいくつか見える。 「想像で開錠しようと思ったんですが・・・」 窓枠からの試みは良くあるけれど、鍵穴から開けようとする方はめずらしい。 傷跡を確認してから針金を抜き取り開錠。 「どうやってピッキングするの?」との問いには 残念ながらお答えできなかった。 そう、それだけはお答えできない「鉄の掟」なのだ。
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by A隊員 2006.4.9(日)晴れ 最近のバイクは電気が大切
仕事を終えて帰ろうとすると、なんとA隊員専用車が始動しない。 原因を突き詰めるとバッテリー→レクチファイヤ→ジェネレーターというところに行き着いた。 即日パーツの手に入るお店に発注して、休日返上で治療することになる。 よりによって一番高価なパーツを交換することになった。 実のところジェネレーターの寿命は、何となく知っていた。 同じ車種(TDM900)を持っているネットワークから噂を耳にしていたのだ。 しかし、ぴったり6万kmで壊れるとは・・・ 個人的に出費の多い月というのに・・・ 落ち込んでいる暇はなかった。 クランクケースの中から出てきたのは、まっくろこげのジェネレーターで きっちり新品に交換して元通りになった。 いや元通り以上だ。 電装系を一新させると、パワー&燃費ともに新車に近いレベルになる。 そうA隊員のバイクはインジェクション車。 ある意味、車に近いかもしれない。
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by A隊員 2006.4.8(土)晴れ時々雨 夜景と占拠
芝浦PA内でオペルがガス欠したとの知らせ。 ハイオク10リットルを購入して、福住インターからレインボーブリッジに回りこむ。 夜中だというのに台場から渋滞していた。 そう、ここは東京でも1・2位を競うほど夜景のきれいな場所。 湾岸高速の上り、有明JCからレインボーへ入った第2コーナーがポイント。 左手にフジテレビ、右手に汐留、中央にそびえ立つレインボーと奥には品川インターシティ どれも最近出来たビルだが、狭い湾に集められた反射光は、イルミネーションに近い。 橋を越えるまでヨチヨチとすり抜けて芝浦PAへ。 無事給油を済ませると、お客さんから缶コーヒーを頂きしばしの談話。 すると突然「今からPA内を閉鎖します。ただちに・・」 交通機動隊がぞろぞろ入ってきた。 言葉は悪いけれど占拠に近い。 交通安全週間なのは分かるけど。
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by A隊員 2006.4.7(金)曇り 花見それぞれ
毎年、友人グループで花見をしている。 場所は靖国神社で、もう15年も繰り返しているから恒例の行事だ。 多いときで12名、最近は半分ぐらいの参加数、ちなみにA隊員の参加率は けっして高いほうではない。 上京してきて初めてつるんだ友人というのは、ちょっと不思議だ。 普通それぞれの社会に巣立っていき、そのまま馴染んでいくけれど、なぜか離れることもなく継続している。 中には10年以上も会ってない友人もいるが、連絡だけは取り合うという変わった関係だ。 夕方の仕事の入りで行ける確率が変わってくるのだが。 楽しみにしておきながら、けっきょく今回も行けなかったA隊員。 くやしいので翌日一人で行ってみた。大村益次郎銅像の下が15年不動の定位置。 桜は華やかで美しいと感じる気持ちはみんな一緒だけれど 何を思うかは人それぞれではなかろうか。
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by A隊員 2006.4.6(木)晴れ 先日の大記録
「釣り道具を降ろしたら、誤って閉じこんじゃいました」 「それは、それは・・何時間もお待たせしちゃいまして・・」 土浦市から来られたお客さんは昼前にインロック、開錠したのは夕方5時すぎ。 その間、限られたエサを頼りに、イワナ5匹がお客さん親子の成果の証だ。 そこは福島県双葉郡葛尾村。 川のせせらぎの聞こえる道の周りは、阿武隈高原に包まれた見渡す限りの山々。 ボルボV70の横に置かれたイス代わりのクーラーBOX、握りつぶされた缶コーヒーが 何時間もそこにいた経過を物語っていた。 お父さんも中学生らしきお子さんも、表情が明るく疲れた様子は見られない。 きっと親子水入らずの時間を過ごしたに違いない。 以外に難しい親子のコミュニケーション。 中学生にもなると「今日はゆっくりお父さんと話そうか」なんて言ったところで どちらも照れくさくってしょうがない。 でもトラブルによって偶然生まれた環境なら、肝胆相照らせそうだ。 親子釣り競争よりも、有意義な時間だったのかもしれない。 東京から300km、片道4時間の開錠作業は、 H隊員の静岡県伊東市を越えた大記録となった。
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by J隊員 2006.4.5(水)雨 雨、仕事の合間に・・
朝から降り出した雨のせいか、出動の要請は落ち着いている これ幸いと仕事の合間を使い、開錠工具を収める小物入れを作っている 新しい鍵に対応する為の細かな工具が、だいぶ増えてきたので自作してみたところ、 他の隊員から「おっ、それいいね」とオーダーを受けたものだ 小物入れといってもたいした物ではない、ちょうどいいサイズの市販プラケースを選び 切った貼ったの加工で、工具がうまく収まりつつも中で暴れない様にしただけのものだ 自分で言うのもなんだが、見た目も全くもってたいした物ではない しかし・・ この加工が見た目に反比例して大変なのである プラケースを専用の道具など使わずに、手持ちの道具だけで加工する事は 出来あがった小物入れからはとても想像出来ないほど大変なのだ だが、その苦労が労われる事は無いであろう 出来あがった小物入れを見ても全然そうは見えないし たとえ「苦心の作だ」と話したとしても 「この小物入れがそんなに大変なのか?」と思われるだけだろう ふと、なじみのバイク屋さんが似たような愚痴をこぼしていたことを思い出し 思わずニヤケてしまった
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by H隊員 2006.4.4(火)晴れ 10時間
北区浮間よりホンダS2000の開錠依頼。 昼前とあってか25分程で現着。 S2000に近づくとエンジンがかかったままだった。 聞くところによると、昨日の深夜2:00に仕事を終えて帰宅しようとした所でインロック。 あまりにも疲労していた為、車はそのままにして帰宅したらしい。 で、起き抜けに開錠の依頼をし現場に来たお客さん。 現着した時刻は既に昼の12:00を越えている。 有に10時間はアイドリングしている車体は陽炎に包まれていた。 おまけにヒーターは全開になっているらしい… 車体が熱いので日陰になっている方から開錠。 ドアを開けると中から熱風と共にプラスチックとレザーが熱せられた匂いがした。 炎天下に停められていた車のドアを開けたときの匂い。 お客さんは急いで車内に入るとエンジンを止め、 キャリーケースに入ったノートパソコンらしきものを取り出した。 終始にこやかだったお客さんの顔がちょっと引きつった瞬間。 パソコンらしきものを持ったときの熱の感触で最悪な状態を想像したからだろうか? あの温度では液晶は逝ってしまっているかも?
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by H隊員 2006.4.3(月)晴れ 再会 その二
葛飾区でセフィーロのバッテリージャンプ後、旧友宅が近いのに気付いた。 その友人Tさんにはもう随分長い間会っていない。 年賀状で「今度、呑みましょう」とのやり取りだけになって、かれこれ10年にはなるだろうか? 思い出したら急に懐かしくなり、その日最後の仕事だったこともあり帰宅前にTさん宅に行って見ようと思い立った。 Tさんは実家の家業を継いでいる。 自宅一階は作業場になっていて、休みの日にはバイクを入れて一緒に整備をした。 懐かしい思い出の蘇る建物は、シャッターで閉ざされていた。 無理も無い、21:00を越えていたのだから。 だけど窓から灯りが漏れていたのでまだ中で仕事をしているようだった。 どうしようか相当迷ったが思い切って携帯に連絡してみると、 「いや〜久しぶりー!!」と懐かしい顔をほころばせて出迎えてくれた。 熱いコーヒー入れてくれるTさん。 現状を話すH隊員。 話をしていると10年の時間が一瞬で縮む。 いや、そんな年数は最初から無かったようにさえ感じる。 でも10才年取ったのは現実。 ひとしきり話をした後、お互い老けたねと笑った。
長らく会っていない友達は東京にまだ沢山いる。 今年は、旧友再会強化年にしよう。 取りあえず次の休みは突然尋ねても無問題な下北沢のJに会いに行こう。
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by A隊員 2006.4.2(日)晴れ アルファ専用隊員
1日に3度もアルファロメオの開錠依頼が入る。 155と147と156といったラインナップ。 アルファ乗りの方は、車へのこだわり方も並み以上だと思っている。 それもこれも友人の自慢話しが発端だ。 「いいっしょ♪またアルファに乗り換えちゃった♪」 「分かるかなぁ後のドアノブ。窓枠と一緒のデザインなんだよね♪」 なるほど〜という顔してたら、2時間友人の話に付き合わされた思い出がある。 故にお客さんとのトークに万全な知識が入った。 どのお客さんもアルファこだわりは凄まじい。やはり1ランク上の孤高さを感じる。 だがしかし、カギはすぐに開く。ゆるぎない事実がそこにある。 アルファだから、内溝だからといった概念を吹き飛ばすがごとく、秒単位で開錠していく。 けっして簡単なカギではないので、「こんなに早く開いちゃうの?」と聞かれたら 「アルファ専門ですから」という事にして不安を少なくしている。 時間に余裕がありそうで早く開いてしまうときは、しばらくジッとしている場合もある。 早すぎるのも時として問題と思っているA隊員であった。
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by A隊員 2006.4.1(土)晴れ 1,000円銀貨
ハイゼットがガス欠したとの知らせ。 お客さんはレギュラー1,000円分を所望されている様子。 よく10リットル運ぶけれど、現場では1,000円分のほうがありがたい。 おつりが出ないので作業がはかどる・・・ってこちらの勝手か。 無事給油も終わり代金を頂こうかとすると、見た事もないコインを渡される。 「手持ちがこれしかないもんで・・」 それは、昭和39年発行の東京オリンピック記念1000円銀貨であった。 「ダッシュボード探してたら出てきたんだよ」 おそらくコレクターさんではなさそうなので、ありがたく頂戴することに。 早速事務所に帰って価値を調べてみると、どうやら3,000円ぐらいの相場らしい。 何かの縁でA隊員のもとにやってきた1,000円銀貨。 大切に保管しておこうと思う。
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