by A隊員 2006.6.30(金)曇り ベントレー ターボR
荒川区で、ベントレー ターボRがインロックしたとの知らせ。 お得意さんからの紹介で、他の業者さんに断られた経緯で手配される。 受注担当のJ隊員が一通り詳細を聞き取り、電話を置いて振り返る。 「入りました。3,000万円です♪」 J隊員の面白いところは、必ず車の値段を伝えるところにある。 「レンジローバー1,000万円入りました!」とか「AMG1,500万円!」とか。 高級車だから気をつけろと言われるより、よっぽど説得力があるかもしれない。 ベントレーの値段を、呪文のように唱えながら急行した。 お客さんと整備スタッフの方に取り囲まれながら、ピッキング開始。 プレッシャーでは何だか軽すぎる、キッパリと「精神的重圧」と言いたい。 アゴからしたたる汗は、暑さのせいでない事は確かだ。 カギ穴が回る瞬間、J隊員の声で「3,000万円也♪」 と聞こえた気がした。
|
by H隊員 2006.6.29(木)晴れ どこかで鳴いている
拠点で待機していると、何処からともなく仔猫の鳴き声が聞こえた。 夜、近所で母猫に連れられ社会勉強をしている仔猫を見ていたので多分その猫だろう。 気になる・・・ 仕事が入ったのでバイクで出動。 近くでのバッテリージャンプだったので30分程で戻ってくると、まだ鳴いている。 さっきより悲壮感が強くなっている。 ・・・ミャー! ミャー!! み"ゃー!!!! ・・・ とうとう我慢できなくなって探してみると 隣の駐車場にある物置の下にいた。 ノラなので近寄ってこないかと思ったらまっしぐらに近寄ってくる。 が、触ろうとすると逃げる。 あまりかまうのも何なので立ち去ろうすると走って追いかけてくる。 「おぉぉ〜 めんこいやつ」と、触ろうとすると物置の下に逃げ込む。 そんなことを暫く繰り返していると仕事が入った。 後ろ髪引かれる思いで現場に向かう。 1時間半後… 戻るといなくなっていた。 あぁ〜…もう少しかまいたかった… 落胆し駐車場から道路に出ると遠くを歩く親子の猫が見えた。 小走りの母猫の後を仔猫が一生懸命に追いかけている。 それを見て「しっかり勉強しろよ〜」とつぶやいた。
|
by A隊員 2006.6.28(水)晴れ 日銀の見える風景
日本銀行前にてオデッセイのバッテリーが上がったとの知らせ。 お客さんは神戸から出張で来られたとのこと。 「一難去って、また一難です」 仕事と車のトラブルを掛け合わせたお客さん。 車の難題はジャンピングで始動できたので、またたく間に解決した。 日銀から急に呼び出されたとの事だが、一般の人は入ることが出来ない。 なぜ神戸から車で来られたのか・・ 仕事の難題とは・・ 個人的に聞きたいことは山済みのまま、笑顔でお別れ。 思えばサラリーマン駆け出しの頃、日銀のせいでよく怒られたA隊員。 うっかり新聞を読み忘れ、公定歩合の変動を見逃したり 金融政策が、民間会社にどんな影響がくるのかも分からず 先輩に怒られながら聞いていたり・・・ そういえば最近、何かとトップが騒がれているけれど、 直接A隊員には関係なさそうだ。
|
by A隊員 2006.6.27(火)晴れ 交通事故とインロックと左ドア
色んな場所で開錠作業はするけれど、今日のはめずらしい。 場所は市谷見附の交差点、6車線の中のど真ん中であった。 お客さんは交通事故に巻き込まれて、慌てて飛び出したところインロックした様子。 辺りは大渋滞、6車線が4車線に交通整理されていた。 車は’97年式マークU、右ドアが壊れている。 セオリー通りピッキングするなら、右ドアからしか出来ない車種だ。 一般的なカギ屋さんなら、ブランクキーを削って左ドアを開錠するかもしれないが 助人では左ドアピッキングツールを自作している。 いざという時の為の奥の手だが、まさか交差点の中で使用するとは思わなかった。 歩道にはギャラリーがたくさんいて、マークUを見守っている。 不謹慎だけれど、必要とされるときほどA隊員は燃えるもの。 お巡りさんに囲まれながら、3分後に開錠した。 ようやく交通整理も解かれ、いつもの市谷見附に戻る。 今回お客さんと相手の人は、どちらも怪我がないのが不幸中の幸いであった。 慌てて飛び出してきたので、依頼先を把握していなかったA隊員。 改めて確認すると、納得の特殊案件専門?のお得意さん。 今回も無事遂行できて何よりとなった。
|
by H隊員 2006.6.27(火)晴れ ステップワゴン・インロック A
@の続き… 緊迫した雰囲気 集中する視線 辺りは急に静かになる 脳内で色んな物質が出て来た ホンダのこの手のカギにはセオリーが二つある そのセオリーを踏み、今までの経験で培ってきた技術と 集中力(+脳内麻薬少々)をもってすれば1分以内は可能なはず。 ドックン 耳の奥で拍動が聞こえた 子供の泣き声が聞こえる パチッ ディスクの入る音が聞こえた テンションの傾きが手に伝わる コクッ
シリンダーの回る音が聞こえた 最後の一枚を入れる バコッ 開始から1分かからずドアを開けた お母さんが子供を抱き上げる あちこちから野次馬どよめきが聞こえた。 子供は軽い脱水症状だけで他には問題が無かったらしく 救急車で運ばれる事は無かった。 一頻り落ち着いたところでグッタリと疲れきっているお母さんにサインを頂き、 子供の足の裏をくすぐって元気な事を確認してからその場を後にした。
|
by H隊員 2006.6.26(月)曇り ステップワゴン・インロック @
西東京市の大型パチンコ店駐車場よりホンダ・ステップワゴンの解錠依頼。 子供が中に閉じ込められているとの事。 夕方とあって下りは結構な混み様だ。 その上、現場近くに来ると救急車と消防車のサイレンが聞こえる。 近づけば近づくほど車の動きは滞ってサイレンが大きくなっている。 嫌な予感・・・ 依頼車輌が停まっている場所を特定するために依頼主のお母さんに連絡をすると そっけない声で「キャンセルでお願いします。子供の具合が悪くなったので消防を呼びました」と言われた。 何とか30分かからずここまで来たが状況が状況なので出る幕なしか ・・・ しかし、ここまで来たので現場に行ってみることに。 巨大駐車場は野次馬と救急車、その他に消防の車輌が4台もあり さながら修羅場だった。 人混みを分け入って進んでいると突然携帯が鳴った。 番号を見ると依頼のお母さんから。 ステップワゴンの直ぐ近くにいたのでバイクを降り車に走り寄ると、 消防隊が窓に楔を差し込んでいた。 「鍵屋です!」と声をかける 「さっき電話くれた方? キャンセルじゃなくてお願いします!」とお母さん 「お母さんが呼んだ鍵屋さん?じゃぁ早く車を開けちゃって!」と叫ぶ消防隊の指揮官 急いで工具を用意し車に近づくと、楔を差していた隊員が 「この車は開けられないだろう!」と突然怒鳴った。 何で怒鳴られなきゃいけないんだ? ちょっとカチンと来たので 「1分! 1分で開けます!」とその隊員に言いドアに近づく。 ドアの前で仁王立ちをしている消防隊員。 「すみませんが場所を空けていただけますか?」と僕が言っても 「・・・・・」 無言で動いてくれない もう一度言うと指揮官に「場所空けろ!」と言われやっと動いた。 Aに続く・・・
|
by A隊員 2006.6.25(日)曇り 駐禁とビジネスチャンス
京成上野駅パーキングで、ステージアがインロックしたとの知らせ。 この周辺はいつも路駐だらけだが、最近の厳しい駐車取締りで激減していた。 スイスイ流れて現着は早くなるけれど、我々業者はここからが大変。 そう、停める場所さがしの始まりだ。 助人はバイク部隊なので、四輪車に比べると融通が利く。 さすがに路上には停められないので、歩道もしくはエントランスの端あたりが候補だ。 目の前が交番なので、歩道駐輪の交渉に入った。 「作業5分間だけです」 「まあ5分だけなら・・」 おまわりさんが良い人で助かった。
結局、駐車場内をたくさん歩いて10分後に戻ってきたけど、おとがめなし。 しかし、四輪車にとって大変な事態になっている事だけは間違いない。 助人は、初めからこうなるだろうと予測して、バイクを投入している。 到来するビジネスチャンスに備えて・・・ なんて吹聴しすぎると、また「ホラ吹き野郎」と 言われかねないA隊員であった。
|
by H隊員 2006.6.24(土)晴れ GIVI
Africa Twin 夜も更けた頃、ホンダ・アフリカツインの解錠依頼。 はて?どこをインロックしたのかと思いきや リアキャリアに付けている、「GIVI」のトップボックスを解錠して欲しいとの事。 あの手のボックスはインロックしない筈? 等と考えながら現場に向かう。 現着後、お客さんに「カギは中ですか?」と聞くと 紛失しているらしい。 だけど直ぐ使う大切な物が中に入っているので解錠依頼をしたとの事。 とにかく解錠しなくてはとテンションを選ぶと、 鍵穴があまりにも浅く狭すぎて通常の物でははまらない。
GIVI なので奥の手テンションの出番。 奥の手をセットし、さてさてと中を覗くと薄いシングルディスクがみっちり隣接している。 これは覗いてもあまり意味が無いのでハンドピックに切り替え。 ちょこちょこと動くディスク掴み所がない。 シリンダーが付いているボックス本体がプラスチックだからか テンションに力を入れても反応は鈍し。 気持ち的に苦戦したが5分ほどで解錠。 お客さんは大切な物を取り出し、ボックス自体を車体から取り外す。 最近H隊員は荷箱の積載を良くする為に「Ventura」と言う ニュージーランド製のグラブハンドルを付けました。
Ventura
で、今回GIVIのフィッティングとかを見たら こっちのほうが良かったかな〜… と一瞬思った のですが 後悔しても仕方が無いのでGIVIの事は忘れる事にしておきます。
|
by A隊員 2006.6.23(金)晴れ ハザード一件落着
台東区根岸でブレビスのバッテリーが上がったとの知らせ。 原因はハザードランプ消し忘れであった。 無事ジャンピング始動できたので、1件落着といきたいけれど お客さんは抜本的な解決に至っていないと言われる。 引っ越して間もなく、2度のバッテリー上がりを経験したお客さん。 ハザードランプは一次的な原因にすぎない。 さらに掘り下げて追究すると、駐車場のつくりに問題があるようだ。 狭い駐車場は、交通量の多い道路に面している。 いつも出やすいように、ハザードを点灯しながらバックで駐車するお客さん。 そのまま車から離れてしまうと、バッテリー上がりとなる訳だ。 有効な解決策を真剣に考えるお客さんとA隊員。 キーホルダーに「ハザード注意」を付けることで、ようやく一件落着。 本当に有効かどうかは分からないけれど・・
|
by A隊員 2006.6.22(木)曇り ポルシェ ボクスター
中央区にて、H16年式ポルシェ ボクスターがインロックしたとの知らせ。 閉じ込んだ場所がトランク内との事で、一抹の不安にかられる。 今回は、普段軽作業が多いお得意さんからのご依頼。 久々の開錠依頼かと思ったらヘビーな案件となった。 まず左ドアをピッキングにて開錠。 するとけたたましくセキュリティが鳴り出す。 慌てて車内からトランクオープナーを操作するが何の反応もなかった。 困り果てていると、お客さんからスペアキーを渡される。 偶然、車内に置いてあったのを思い出されたようだ。 これで全てが解決した。 そういえば最近、運に助けられる事が多いA隊員。 偶然は必然とも言われるし・・・ 運は努力でつかむとも言われるし・・・ そう何事も前向きに取り組んでいくのだ。 次の開錠依頼が増えるように。
|
by H隊員 2006.6.21(水)曇り ミニチュアダックスフント
駒沢公園でBMW318iのインロック。 お客さんはミニチュアダックスフントを抱いていた。 そして会った瞬間に吠えられた。 作業を始めても吠え続けている。 お客さんは気が引けるのかちょっと離れてくれたけど、 一向に鳴き止む気配が無い。 解錠する1〜2分の間 ず〜っと吠え続けるミニチュア。 当然、触らせてはくれない(犬が) 作業表にサインを貰っている間は地面に下ろされていたので、 しゃがみこんでみたら一際吠え方がひどくなり、 終いには全開で小便を撒き散らし始めてしまった。 お客さんに怒られるダックス どうやら僕が余計な事をしてしまったようです・・・ フントよ・・・ 正直スマンかった・・・ そんなに怖がるとは思わなんだ・・・
|
by A隊員 2006.6.20(火)晴れ 消えた記録
日記を書くにはメモ帳がかかせない。 作業後に感じた事をすぐメモに残し、後で書くときの材料にするのだ。 どちらかというと当日の内容よりも、前日の記録を追いながら書き込んでいく。 だが、記録の仕方によっては材料不十分のまま、ついに思い出せないこともある。 6/7のメモに「市川市、プレオ開錠、せんだみつお」とある。 市川市でプレオを開錠したのは覚えているが、後が思い出せない。 たしか女性のお客さんだったはずで、せんだみつおに似ていた様子はない。 走り書きのクセが付くと、そこには無意識が付加される。 肝心なところを飛ばして記録していくと、このようなメモになるのだろう。 続いて6/8メモ「豊海町、セフィーロ、まつり」 これは何としたことだろう。 夜セフィーロを開錠したのは覚えているが、祭りは行われていない。 A隊員の頭の中が、お祭り気分だったというのか・・・
|
by A隊員 2006.6.19(月)晴れ 狙われ続ける30代
大島でモビリオスパイクのバッテリーが上がったとの知らせ。 ルームランプ消し忘れによるダメージはほとんどなく、無事ジャンピング始動した。 ボンネットを閉じると、ダッシュボードの上にはフィギアが並んでいた。 よく見ると見覚えのあるキャラクター、まさしく「北斗の拳」であった。 あれがケン、隣りがラオウ、それにサウザー・・・ 20年経過した今でもキャラクターの名前が言えるA隊員。 忘れもしない80年代、週刊少年ジャンプを購入する目的は「北斗の拳」であった。 1週間があれほど長かった時期はないし、当時以外にマンガを購入した時期もない。 フィギアは、セブンイレブンが企画した「北斗の拳フェア」のおまけ。 話しが盛り上がっていると、お客さんから缶コーヒーとラオウのフィギアを頂いた♪ ガンダムや北斗の拳等、とっくに卒業したものが巷にはあふれている。 いつまで売り手のターゲットにされ続けるのであろうか。
|
by H隊員 2006.6.18(日)雨 6→7号線?
首都高速上でBMW750ilのガス欠依頼。 救援場所は6号線下りから7号線へ分岐するセブラゾーンとの事。 箱崎の近くにいたのでガソリンを買っても10分かからず高速に乗る。 7号線の分岐は箱崎からなら直ぐそこ。 行けば分かると思ったが一応確認の電話をお客さんにすると なんとなく話の辻褄が合わない。 で、目印になるものはありますか?と聞くと 「9号線との分岐の看板が見える」
へ? 7号線じゃないの? どうやら第一報の時に勘違いして言ってしまったようです。 ひ〜っ! 取りあえず一旦高速を降りて、再度入り直して9号の分岐を目指す。 分岐の看板が見えたあたりでゼブラゾーンに停車しているBMWを発見。 無事給油をする。 お客さんを見送った後、7号線の分岐と間違った理由が分かった。 4車線の両端は9号への分岐ですが、真ん中の車線に7号と書いてある。 高速上のガス欠で気が動転していたら間違えてしまうかも・・・
|
by A隊員 2006.6.17(土)曇り BQ空間はやっかいだ
夢の島のバーベキュー広場にて、プレリュードがインロックしたとの知らせ。 運河に囲まれた広場は、都心とは思えないほど、のどかな場所だ。 なので決して広くない駐車場は、休日ともなればあっという間に満車になる。 本来入れないけれど「特別な許可」を得られたので助かった。 あちこちで肉を焼き、酒を呑み、爆笑する。 自然と会話が聞こえてきた。 「肉が焼けましたよ〜ん」 「ぶわっははは!」 「もう1本行っとく??」 「ぶわっははは!」 大して面白くなくても、爆笑してしまうほどの開放感に包まれている。 全てはバーベキューだから許される世界、すなわちBQ空間。
用心しなければならないのは、シラフなのはA隊員だけという事。 どうしたってBQ空間の仲間入りは出来ないのだ。 真っ赤な顔のお客さん仲間数人と合流。 「助人サービスと申します!」 「ん?すけっと?・・・ぶわっははは!!」 やはり、こういうシチュエーションは 苦手なA隊員であった。
|
by A隊員 2006.6.16(金)雨 煩悩との闘い
雨の作業は辛くもあり楽しくもある。 それはまるで、苦手な事や新しい事を始めるときの、あの感覚に似ている。 面倒とか出来れば避けたいと思いつつ、やってみると意外に楽しかったりする、あの感覚。 そう、雨の日は出発する前が辛く、走り出すとそうでもないのだ。 似たような感覚はたくさんある。 新しい仕事に挑戦するときのプレッシャーも、やってみるとどこかへ消し飛ぶ。 無理やり誘われた草野球も、やってみると夢中になって楽しんでいる。 掃除が面倒だと思っても、やりだすと磨くまで落ち着かない。 こう分析してみると、動く前にクヨクヨしている時間は無駄なわけで 「世の中全て、そんなもんじゃないか」と悟りを開くA隊員。 こうした日記を書きつつ、週間天気予報の雨マークを見続ける・・・ 煩悩との闘いはこれからも続く。
|
by H隊員 2006.6.15(木)曇りのち雨 少し動かそうか?
中野区丸山からチェイサーの解錠依頼。 現場でお客さんはせっせと洗車をしていた。 よくあるパターンで洗車に専念するあまり そちらに気を取られインロックしたらしい。 「すまんけどよろしくね〜」と言いながら鼻歌交じりでワックスをかけるお客さん。 右が壁に近かったので取りあえず左ドアのカギを見てみると、 お約束のトヨタのハーフ。 ちょっと狭いが右ドアを解錠することに。 狭いところをよっこらしょと入っていく。 さて始めようとした時にお客さんが 「それじゃ狭いでしょ。車をちょっと動かそうか?」と言った。 いえ・・・ ありがたいお言葉ですが・・・ それはちょっと無理かと・・・
|
by J隊員 2006.6.14(水)曇り 環八通り開通!
荻窪で作業を終えたところに次の依頼が入る 練馬の車検場内でインロックの救援だ おもむろに地図を開いてルート確認、 すると、目に飛び込んだのは最近開通したばかりの環八通り、 目的地までほぼ一直線だ。 一瞬でルートが決まり、新しい道路への期待感を胸に走り出す。 結構空いてる井荻トンネルを進み、分岐を右へ、 ここからが新たに開通した部分だ。 通ってみてビックリ、ガラガラに空いている。とても都内の道とは思えないほどに、 まだ開通したてで、カーナビや地図ソフトの情報が更新されてないからだろうか? 空いている上に交差点がほとんど立体交差になっているので止まることが無い あっという間に川越街道との交差点まで着いてしまった。 結局、所要時間17分で現着、他のルートでは30分近くはかかるだろう 文句なしに自分の頭の中の”お気に入りルート”に追加する。 作業を終えて、拠点へ戻り際にふと想う 「半年後には混んでる道になってるんだろうな」 なんか寂しい気分になってきた。
|
by J隊員 2006.6.13(火)曇り ガス欠いろいろ
夜の9時を回ったころ、高田馬場で緊急給油の要請、 なんとなく内容に違和感を覚えながら、レギュラー10Lを購入して現場までの道を急ぐ ガス欠での救援の場合、ガス代はお客さんに負担してもらうケースが多い、 今回もお客さん負担なのだが、持ち合わせが無いとの事、 助人で立て替えて、後日振り込みしてもらう約束で給油に向かう。 現場にて給油を済ませた後、後日請求の手続きで免許証の確認をお願いしたところ、 「財布ごと忘れちゃって免許もカードもその中なんだよ」とお客さん ・・・!!解った そう、このガス欠は「うっかりガス欠」ではなく 「スタンドに行けないガス欠」だったのだ。 最初に覚えたなんかスッキリしない感じはこれだったのだ! 免許確認無しなので後日の請求に不安は残るが、これ以上どうしようも無い 最後に傍らのガソリン携行缶を指しながら、 「これにガソリン入れて積んでおくとイザというときイイですよ」 などと間の抜けたアドバイスをしてお客さんと別れる。 意外なガス欠の原因に動揺を隠せなかった。
|
by J隊員 2006.6.12(月)曇り エンスト地獄
世田谷区船橋よりBMW R100RSのバッテリージャンプ要請が入る 20分ほどで現着し、バイクを確認する。 もう30年近くも昔のバイクだが、きれいにレストアされている お客さん曰く、二ヶ月ほど前に大型二輪免許を取り、つい先日納車されたばかりだそう 早速ジャンプして始動するも、アクセルを少し開け気味に保たないと止まってしまう。 発生電圧を測ると12.2V、いくらエンジン回転を上げても変化しない 充電系統の異常をお客さんに説明すると、このままバイク屋まで乗って行くとの事。 アクセルを戻すとエンジンが止まってしまう対策として、アイドリング回転数を上げる方法があるけれど、 空冷エンジンでは油温が上がり過ぎる心配があるので却下する。 いくつかアドバイスをして送り出すものの、スタート時に何度かエンストしてしまい、その都度ジャンプして再始動する。 何度目かにやっと発進に成功して走り出すが、なんともおぼつかない運転にバイク屋まで辿りつけるのか不安になった、 いくつか先の交差天を曲がり、見えなくなるお客さんにほっと胸を撫で下ろす 作業終了の報告を済ませ、機材の片付けをしているところに「すいませ〜ん」と聞き覚えのある声が、 見るとさっきのお客さんが息を切らして立っていた。 曲がった先でエンストさせてしまった様で、再ジャンプ&再アドバイスで再出発。 正直エンストだけはお客さんに頑張ってもらうほか無い、祈るような気持ちで再び見送る。 と、300M位進んだところでバイクが止まった様に見えた・・・ ・・・あ〜 お客さん 手振ってるよ〜・・・
|
by J隊員 2006.6.11(日)雨 必殺技のタイミング
夜勤担当の雨の日曜日、 仮眠を取ろうといつもより早めに布団に入ったその瞬間、出動を知らせる電話が鳴る。 渋谷のデパート駐車場でチェロキーのインロック、 0時10分に駐車場が閉まるので、それまでに来て開けて欲しいとの要望付き 寝ぼけた頭で時計を見ると23時37分・・・・ 一気に目が覚める、あわててカッパを羽織って3分で出発、 正直間に合うかどうか微妙な時間だ、しかし間に合わなかった時の気まずさを思うと 自然と向かうペースも速くなる。 0時ジャストに現着、クルマの所まで走り寄りお客さんと合流する 早速鍵穴を確認すると結構使い込まれていてガタが大きい。嫌な予感が走る 通常、チェロキーだったら3分位で楽勝の鍵だが、使い込まれていると断然難しい鍵に変貌する。 5分後、今一歩のところで足踏み状態、時間はあとわずかしかない 駐車場が閉まる旨の場内アナウンスが、先ほどから幾度も繰り返されている。 もう場内には他の車の影は無い、お客さんを見ると半ば諦め顔だ。 その表情を見た瞬間、のらりくらりとかわす様に逃げて開かない鍵に対して怒りに近い感情が湧き上がる。 鍵に対して怒る?こんな感覚は普段抱いた覚えが無い つられてピッキングのスタイルも変わって行く、覚醒状態とでも言うのだろうか、 先ほどまで埒のあかなかった鍵を30秒ほどで開け切る。 駐車場が閉まる3分前にお客さんを見送り、無事に終了する。 最初から必殺技を出せないヒーローの気持ちが、解ったような気がする雨の夜だった。
|
by J隊員 2006.6.10(土)曇り ある法則
助人サービスに入ってから半年が過ぎようとしている今、ある重大な法則を発見してしまった それを今回はお教えしよう。 とある夜勤の日の事、現場から戻りコーヒーをいれる。 ささやかな自分への労いといったところだろうか。お湯が沸き、インスタントコーヒーを溶かし込む、 と、その時出動要請の電話が入る。熱々のコーヒーはお預けだ、一口啜って現場へと向かう 作業を終えて戻ってみると、先ほどのコーヒーはすっかり冷め切っていたので作り直す、 出来たと同時にまた電話が鳴った。 そんな事を3度程繰り返したろうか なんかおかしいと感じ、試しにいれ直さないで冷えたコーヒーを飲んでみる 電話は鳴らない 「誰かがこの状況をモニタリングしており、仕事ボタンに指を置きながらコーヒーが出来るのを待っている」 そんな感覚を覚えた その後、この現象が発生するにはいくつかの条件があることが判ってきた その条件とは以下の通り ・自分で作ったコーヒーであること(缶コーヒー、作り置きのコーヒーではダメ) ・作業の後じゃないとダメ(暇な時の待機中は効果無し) ・コーヒー好きな人である(発生率はコーヒーへの渇望の大きさに比例する) 大まかにこんなところだろうか、この法則の発生条件をさらに細かく検証し、 自由に発生させる事が出来るようになれば、助人にとって大きなメリットとなる。 最初にのどが渇いた状態で仕事が入るのを待つ ↓ その後は飲むことが出来ないコーヒーを真剣に作り続ける ↓ 永遠に仕事が入り続ける そう、売上がいくらでも伸ばせるすばらしい法則なのだ。 後は発生に伴うダメージに耐えうる様、 自分の精神力を鍛錬しつつ、法則の解明を急ぐだけである。
|
by J隊員 2006.6.9(金)雨 入梅
梅雨の入りを告げる雨が降る、 街の雑音が雨に消されるような感じはとても心が落ち着き、 好きな季節のひとつだ。 さて、助人隊員はバイクで動いている以上、雨が降るとカッパの着用は必須だ、 梅雨どきの雨天時はそんなに気温が上がらないのだけれど、 作業時にその通気性の悪さからくる熱がモロに響いてくる。 地下駐車場内を重い機材を持って歩いたり、スペアタイヤの脱着をすると もうカッパの中はサウナスーツ状態! 作業につり合わない汗だくっぷりの隊員を見て、お客さんも不思議に思うに違いないが、 そんな理由があるのだ。 雨に濡れない為のカッパの中は洪水状態、当然作業後は服を着替える。 作業→着替え→作業→着替え・・・こんな事を梅雨の間中続けることになるだろう、 なんかシェイプアップの運動みたいだ。 そんな訳で梅雨明けの助人隊員の体は、皆一様に引き締まっている ・・・はずだ。
|
by A隊員 2006.6.8(木)曇り 必殺技は魚のおかげ
南砂でベンツE320がインロックしたとの知らせ。 現着してみると、なぜかS500にグレードアップしていた。 インロックした場所はトランク。 お客さんの「ドアを開ければ大丈夫」に従い、まずは運転席をピッキングした。 およそ5分後に開錠するも、車内からはトランクを開けられない。 さらにトランク周りは、一見するとカギ穴が見当たらない。 という事で、「必殺技」の準備に取り掛かかる。 開錠作業中の案内板をテールランプにのせて集中力を高めた。 アウェーの茨城県では、だいぶ時間がかかったけれど、ここは東京だ。 あの時はドシャ降りだったけれど、今日は曇りの好条件。 満を持して「必殺技」をお見舞いした。 およそ3分後、ゆっくりトランクが開きはじめる。 「決まった・・・」なんて独り言をつぶやいた。 そういえば最近、魚を多く食べているA隊員。 いざと言う時の「集中力」はハンパじゃないことを実感した。
|
by J隊員 2006.6.7(水)晴れ スーパーカー救援
アルファロメオ・スパイダーのジャンプを終えたところに 次のジャンプ依頼が入る。車種はフェラーリ・348、 いや〜今日はイタ車の日だな〜・・!?フェ、フェラーリ!? フェラーリ、それはキング・オブ・スーパーカー 並みの覚悟では所有出来ない至高の存在 ポルシェは何度か対応しているけれど、フェラーリは今回が初めてだ。 現場に向かう間にも期待感その他で気分が高揚してくる。 現着して車体の後ろ半分を占めるエンジンルームを覗きこむ V型8気筒、3.4リッターのエンジンが存在感たっぷりに鎮座しており その下の方ではEXパイプが複雑にうねっている。 実用車と比べて遮音パーツ等が省かれた無骨なエンジンフード内は レーシーな雰囲気たっぷりだ。 エンジンはすぐに始動し、発生電圧を測ると14.2V スーパーカーなのにしっかり発電している事に感心する(←勝手な偏見)
久しぶりのドライブに出発する、路地いっぱいの車体を見送って終了。 後でマニュアル見せてもらえば良かったとちょっと後悔しつつ 「次はディアブロ」と密かな野望を抱いたことはここだけの話。
|
by J隊員 2006.6.6(火)晴れ 諸悪の根源
ホンダ フォルツァのジャンピング要請が入る、場所は高円寺駅の北口だ。 現着してお客さんに話を伺うと、購入してから一年ほどで、2ヶ月前にも一度バッテリーが上がってしまったそうな 早速シートを開けてバッテリーのカバーを外そうとしたところ、見慣れないLED付きの箱が有る 最近流行っている電装強化パーツのようだ、気にせず作業を進める。 ジャンピングしてエンジンを始動、バッテリーのターミナル間で発生電圧を測る・・と!? 12.4vしか出ていない、これではバッテリーが充電されない、つまりエンジンを止めたら自力始動が出来ないことになる。 お客さんに説明し、エンジンを止めずに家まで帰ってもらう様アドバイスする 現場救援ではこれ以上打つ手が無い。 充電系故障の疑いが出てしまいガックリしているお客さん、 と、突然何か思い出したように、電装強化箱を外して欲しいと頼まれる。 気を落とした姿を可哀想に思い まあそのくらいならと外してみた。 するとあら不思議、外しただけで自力始動出来てしまった 「これ付けてから調子悪いような気がしてたんですよ〜」 すっかり不意打ちを食らったJ隊員を後に、颯爽と走り去るお客さん。 後付けの電装パーツには十分注意したほうが良さそうだ。
|
by J隊員 2006.6.5(月)曇り それほどとは
練馬区桜台にてホンダシルバーウイングのジャンピング要請、 原因は半年ほど乗らずに放置していた為だ。 現場に到着するとお客さんがバイクを洗車している、ピカピカのバイクだ ジャンピングして一発始動、エンジンの調子も申し分無い 正直とてもうらやましい、なぜならJ隊員も同じバイクに乗っているからだ。 同じバイクのよしみで作業後にしばし歓談する お客さんは普段あまり乗れないようで、購入後3年間でオドメーターは千キロちょっとだ、 しきりにもっと乗ってやりたいと語る。 一方、J隊員のバイクはもうすぐ10万キロ、今月2回目の車検を迎える 2台を見比べているうちに、自分のバイクが薄汚れているのに気付いた 天気があまり良くないのを言い訳にしばらく洗っていなかった。 −反省− 時間を見つけて洗おうと心に誓う。 拠点に戻りA隊員と共に待機していると出動要請が入った バイクの元で気付く、なんかバイクがピカピカになっている 無意識に洗車したのかとも思ったがそんな訳は無い。
自分のバイクを磨いていたA隊員、 隣にあるバイクの汚れに我慢出来ずに思わず拭いてしまった 事実はこうだった。 しかし思わず拭いてしまう程とは・・・ −深く反省−
|
by J隊員 2006.6.4(日)晴れ ガス欠も結構大変
表参道にてAMG G55のガス欠救援の要請。 途中でガソリンを調達するのだけれども、日曜休業や携行缶への給油不可の店がある為に、 購入に少々手間取り現着に30分ほど要する。 すかさずガソリンを注ぎ込んでお客さんにエンジンを始動してもらう。 が、なかなかエンジンが始動出来ない。もう少しのところで止まってしまう。 作業は終わったものの、そのまま現場を後にするのも気がひけてしばし立ち会うことにする。 症状から見るに、燃料パイプに空気が混入しているようだ。90Lタンクと大きいので 緊急給油の10Lではタンク内のストレーナパイプまで油面が届いていないのか、 もしくは現場の登り傾斜の影響のどちらかのようだ。 5分程始動を試みた後にお客さんと話し、もう少し給油してみることにする。 ここからは助人のサービス作業になるので本部に報告して少し時間をもらい、ガソリンを買いに急ぐ。 戻って給油後に始動を試みる、ちょっと不安は残るので半ば祈るような気持ちだ。 しかし先ほどまでの状況がウソの様に一発始動! お客さんと喜びを分かち合う、おまけに「無理なこと頼んじゃって」とチップまで頂いてしまった。 救援現場でこれほどお客さんと喜びを共有出来る事はあまり無いけれど、出来たときの達成感は格別のものだ。 それにチップまで頂いてしまって・・ ここで断っておくけれど、決して下心があってサービス給油した訳ではない。 そう、決して・・・
|
by J隊員 2006.6.3(土)曇り kodomoinlock
田園調布本町よりエスティマの開錠依頼が入る。 車内にはお子さんが閉じ込められているとの事、どのような状況かよくわからないけれど、 車外の親御さんはたいそう心配しているに違いない。これは急いで駆け付けなければ! 杉並からはちょっと距離があるけども、時間は夜の9時を少し回った位で道路は結構空いている。 かなりのペースで環七通りを南下する、現場の状況を考えると信号待ちですらもどかしい。 とても書けないほどの速さで現着、道路際で待っているお客さんに駆け寄る。 「お待たせしました、お子さんは大丈夫ですか?」との問いかけに、 「ええ、ぐっすり寝ています」とお客さんの返答。 よかった、とりあえず大事では無さそうだ・・・・? なにかお客さんとの緊迫感の違いを感じつつ、車内を覗きこむと お子さんが眠っていた・・・・・・とても大きなお子さんが。 お子さんは小学校6年生、学校の行事で疲れ果てドアをロックしたまま眠ってしまったそうな、 「呼びかけてはみたものの、無理に起こすのは可哀想におもいロードサービスに頼んだ」 大方そんなところだろう。 大事では無く何よりなのだが、一気に気が抜けてしまい、何の事は無いカギに5分近くハマって開錠する。 お客さんを見送くっていると急に疲労感が襲ってきた、到着までにガンバリすぎたみたいだ。 フラフラと来た道を戻りながら、最初に子供の年齢を聞いておくんだったと痛感するのだった。
|
by A隊員 2006.6.2(金)曇り 明るい景色
東京タワーの真下で、マスタングがインロックしたとの知らせ。 夜の11時に、ガックリ肩を落とされるお客さんと合流した。 ちょっと遠くから来られたお客さん。 満を持して、意中の女性に声をかけて来たのに、災難に遭遇された様子。 たしかにライトアップされた東京タワーは見ごたえがある。 周りには芝公園があるので、そこだけ突出して明るく、光が他に漏れない。 なので下を向いていると気付かないが、上を向いた瞬間光のシャワーに圧倒されるのだ。 カギはすぐ開いた。 不安から開放されたように、お客さんの表情も明るくなった。 場を外していた女性も駆けつけてきて、みんな明るい表情になった。 さて、じゃま者のA隊員は退散するだけだ。 最後に東京タワーを見上げてパチリ。 それは、まぶしいほど明るかった。
|
by A隊員 2006.6.1(木)晴れ カメラマンA隊員
若洲橋付近でアコードがインロックしたとの知らせ。 作業前の確認として、会員カードと免許証は必須である。 会員カードは、別の場所から奥さんが持って来られるとの事。 それまでの間、お客さん(旦那さん)とA隊員は現地で待つことになった。 目の前はキンケイ菊が満開であった。 あまりにきれいなので、3枚ほど写真におさめる。 場所は江東区南砂4丁目付近、若洲橋の入口。 橋の下では釣り人が数人、周りにはヘリポートがあるぐらいで閑散としている。
お客さん「写真が趣味ですか?」 「ええ・・」 と言ったものの「3日目」とは言えなかったA隊員。 しばらくして奥さんが到着。 会員カードも確認できて、ようやく開錠となった。 キンケイ菊がまぶしくて、ピッキングしづらかったよ。 「あまぁ〜〜〜い!」ってA隊員の腕か。
|