by Y隊員 2007.8.31(金)曇り 8月のツケ?
八月も今日で終わり。 ここ2、3日はだいぶ涼しいがそれまでは本当に暑かった。 それに伴ってかバッテリートラブルの作業が多かった。 そんな八月最後に相応しい仕事なのか分からないが 世田谷区にて88年式ベンツ560SECのジャンプの依頼。 機械式駐車場内にあるベンツを点検するとバッテリーもオルタネーターも弱っている。 ブースターを外すとストール。自力走行が厳しい… その旨を御依頼主に伝え、現場復旧を諦めてもらおうとするも、 どうにかならないかの一点張り。せめて500メートル先のGSに行きたいと・・・ 食い下がる御依頼主に負け、最後の望みにかけてみる事に。 ブースターを繋ぎ3000回転をキープ。その状態を数10分維持。 バッテリーの復活を祈る。 しかし暑い。軽いサウナ状態。本気で倒れそうになった頃、 バッテリーの電圧を測ると何とか走れそうに。 ブースターを外しても自力アイドリングしてくれている。 胸を撫で下ろしながら書類を作成しつつ御依頼主と話をしていると、 あぁ…。ストールした…。ブースターも弱りきって再始動出来ない・・・ もっとしっかり諦めてもらえる様に説得すれば良かった・・・ 後悔する作業で終わったY隊員の8月・・・
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by A隊員 2007.8.30(木)雨のち曇り 小よく大を制す
ロータスヨーロッパの開錠依頼。 室内駐車場は蒸し風呂状態、体脂肪率を5%ほど落として開錠。 早速暖気するところ、写真の許可を頂いた。 独特のリヤ周りから眺めるアングルは「カッチョイイ!」の一言。 この車を思い浮かべるときは何と言っても「サーキットの狼」 当時は社会ブームにもなり、田舎の町でもスーパーカーショーが流行っていた。 とりわけA隊員はカウンタックが大好きであった。 漫画の主人公が操るロータスのライバルは、ポルシェやフェラーリ。 圧倒的に劣るスペックを、「腕でカバー」といった流れがおもしろい。 そういえば現代の漫画「頭文字D」も同じ。 主人公が型遅れのハチロクで、現行のGTーRやランエボに挑んでいく。 共通していえるのは「パワーより腕で勝負」といったところ。 「小よく大を制す」 なぜか日本人は、こういうシチュエーションが大好きだ。 義経の鵯越、信長の桶狭間、日本海海戦・・・ おっと、助人サービスを忘れちゃいけない。 小さいながらも「腕と俊敏さ」で勝負しているではないか。
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by J隊員 2007.8.29(水)雨 急な暗転
大田区のゴルフ練習場でボルボV40のインロック、 住宅地の中にある練習場は、照明が煌々と点いていて遠くからでもすぐに分かる。 が、近づいて行く途中に照明が消えて真っ暗闇に、 そして現着と同時に練習場の従業員がゾロゾロと出て来る ちょうど閉店時間を過ぎたところに到着した様だ。 「なるべく急いでね、」そうJ隊員にお願いして従業員の方へ向かうお客さん、 ボルボが駐車場から出ないことには従業員の人たちも帰れない様です・・ お客さんが何とか場をつないでいるのを見てJ隊員も急いで開錠、 急いでサインを済ませると飛ぶように駐車場を出て行くお客さん。 一息つきながら道具を片付け、顔を上げると辺りはもう無人、 いつの間にか駐車場もきれいに閉められている。 一気に静まり返った住宅地、明かりは練習場の非常口だけ、 無性に寂しくなって急いでその場を後にした。
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by Y隊員 2007.8.28(火)曇りのち雨 猫生活
後輩が北海道に旅行に行くとの事で一週間猫を預かる事になった。 名前はモカ。Y隊員、人生初の猫との生活。 カミさんと息子は猫が大好き。Y隊員はどちらかと言えば犬派。 しかし実際にご対面するとめちゃめちゃかわいい。 息子に至っては嬉しくって訳の分からない歌を猫に歌ってあげている。 モカにとってはもの凄く迷惑だったろう… しかしさすが猫。全くなつかない。 どうしたものかと猫博士でもあるJ隊員にご教授頂きつつ 滞在2日目の夜、PCに向かい書類を作成していると足にすり寄ってきた。 う〜ん。かわいい。 それから数日間、モカさんとY隊員の愛の日々が続いた。 しかしこの日記を書いている今、もうモカさんは居ない。 モカさんが大好きな後輩家族の元へ帰ってしまったのである。 正直寂しい。 しかし猫が大好きな息子に至っては 無邪気な罪なき威嚇が仇となり最後までなついてもらえなかった。 そんな息子の為にも猫を飼う事を計画しようかな。
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by A隊員 2007.8.27(月)晴れ 銚子のお嬢さん
ここは千葉県銚子市。 遠方のときは決まって難解な開錠作業だ。 しかし今回のターゲットは、ダイハツ ムーヴ。 なんとムーヴの開錠に銚子まで来てしまったのだ。 お客さんは免許取立てのお嬢さん。 現場は近所の人がぞろぞろ集まるほどの賑わいだ。 「○○ちゃんはドジだからね〜」「まぁそう落ち込むなや〜」 からかわれたお客さんは、ブスっとしたまんまだ。 「東京から来たんだから、きっとスゴ腕なんだよ」 「ワッハハ〜、軽ぐらいならオレでも開けられるわ!」 まるで「ちんどん屋」に囲まれた気分で作業開始。 カギ穴をのぞけば何か入っている。「つまようじ」の破片だ。 すぐお客さんに確認すると、何も知らないとの事。 異物除去&開錠を終える頃には、人だかりはほとんど消えていた。 帰りがけ、サインを頂こうかというところ お客さん「実は・・ゆうべ自分で開けようかと思って・・」 なるほど。近所の人に知れ渡る最悪なシチュエーションを避けたかったに違いない。 でも「つまようじ」なんかじゃ・・・
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by J隊員 2007.8.26(日)晴れ 和の香り・・・助人
夕方で賑わう商店街で踏切り待ち、 なかなか開かない遮断機の前は買物客で埋め尽くされる 救援に向かう途中なら絶対チョイスしない通りでもある。 「早く高架になれば良いのに・・」 そんな事をぼんやり想うバイクの上、不意に隣のオバちゃんに話しかけられた。 「あなたは何屋さん?」 突然の問いに少し怯むが正直に答える 「カギ開けが得意なロードサービスです!」 すると残念そうな表情のオバちゃん、 「アラ!そうなの、ゴメンナサイね〜」と、前を向き直す。 遮断機は未だ下りたまま、暫らく開きそうに無い オバちゃんは一体何だと思ったのか?気になって問い返してみた。 「食べ物屋さんかと思って・・・、メニュー貰おうと思ったのよ」 どうやら飲食店の宅配バイクと間違えた様だ・・・ あとから助人ロゴを見直してみる、 確かに美味そうな雰囲気タップリだ。 それも暑い夏にはピッタリの和食屋のオーラが・・・
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by Y隊員 2007.8.25(土)晴れ 夏のおしい
「すごく惜しいんですよね〜。」 中野区上鷺宮にてBMW525iのトランク開錠依頼。 到着早々に御依頼主から言われた言葉。 トランクインロックで惜しい? ドアの窓が少し開いているとかだと意味が分かるのだが・・・ 「これ見て下さい。」と言われて見てみると、 トランクの上部からキーホルダーが顔をのぞかせている。 試しに引っ張ってみるがびくともしない。確かに惜しい。 そんな御依頼主の為にも早々に作業開始し数分で無事開錠。 見るとトランクの中にはレジャーグッズが満載。 聞けば出がけにこの事故を発生させてしまったのだとか・・・ 書類を作成していると御依頼主の家族が総出で出てきた。 「実は私がやったんです。すみません。」と奥様。 「中々閉まらなくて三回目に無理矢理閉まったなと思ったらこの有様で。」 との話を聞き御依頼主が 「何で二回目で気付かなかったの?もう惜しいな〜」 予定より一時間ずれ込んでしまったが無事出発できると喜ぶご家族。 この惜しい思いも、想い出の一コマになってくれればと思う。
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by A隊員 2007.8.24(金)晴れ フィッシュセラピー
毎日が猛暑との闘いだ。 特にエンジン始動中の開錠作業はハンパじゃない。 アスファルトから照りつける熱と、車から発する熱のダブルパンチ。 もう口では説明できない暑さだ。 そんな中、夏休みのA隊員。 水浴びを求めてよみうりランドに行ってきた。 流れるプールに漂っていたら、興味の引くカンバンを発見する。 「フィッシュセラピー」 という事で、すぐに試してみた。 小魚たちが皮膚の古い角質を食べてくれるそうだ。 ドクターフィッシュとも言って、美容と健康にも良いとか。 で、足を入れた瞬間小魚たちが群がり噛み付き始める。 これが、くすぐったくってしょうがない。 とにかく、ずっと笑い続けてられるので、美容と健康には良いかもしれない。 冷たい水の中、小魚たちと戯れる。 何と癒される感覚であろうか。 あの溶岩のようなアスファルトと灼熱のドアなんか、一気に消し飛んだ。 夏はやっぱり楽しいな。
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by J隊員 2007.8.23(木)曇り ディズニーマジック
今日はインロックの開錠にディズニーシーへ、 行きがけに前を通過したディズニーランドの駐車場は珍しく空いている。 このところの猛暑のせいで客足が鈍っているのだろう。 変わってディズニーシーの駐車場は結構な盛況振り、まったく上手い商売です。 さて、救援車両の前で待っていたお客さん、 本人確認のため身分証の提示をお願いすると、 「ハイどうぞ」 と、差し出されたのはなんとディズニーの年間パスポート!! 確かに顔写真は入っているけど・・・ 不意のパスポート提示に困惑するJ隊員、 それを見たお客さん、 ハッとした様子で免許証を差し出してくれた。 最初は単純な間違いだと思っていたのだが、 あながちそうでは無い事に気付いた。 ここ、ディズニーワールドではある意味免許証より重要なのが 先ほどのパスポート。 これさえ提示すればどこでもフリーパスの万能証明書なのだ。 「カギ開けさえもフリーパス」 そう思ってしまうのも不思議ではないのかも? このディズニーワールドの中では。
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by Y隊員 2007.8.22(水)晴れ 早稲田の不安
西早稲田にてデリカのバッテリージャンプ。御依頼主は女性。 都電の駅近くにある指定されたマンションに現着すると おじいちゃんが掃除をしながらこちらをチラチラ見てくる。 とりあえず会釈しご自宅に連絡するも出て頂けないしご自宅にも居ない。 お得意様に連絡するとすぐに連絡が出来たとのコールバック。 さすがお得意様。などと感心していると、 現れたのはさっきの掃除していたおじいちゃん。なるほど・・・ さっそくチェックするためボンネットを開けて下さい。とお願いすると、 オープナーを引かずにそのままボンネットを引き上げようとする御依頼主。 え?そんなんで開くの?と見ているとやっぱり開かない。 取りあえずオープナーを引きバッテリーをチェックすると交換が必要な状況。 その旨を御依頼主に伝えると、どこでバッテリーが買えるの?との質問。 交換出来る所でなくていいのですか?と聞き返すと、 自分で出来るから大丈夫。との返事。 本当だろうか?ボンネットも開けられなかったのに・・・ なんだか始まりから終わりまで不安な案件であった。
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by A隊員 2007.8.21(火)晴れ 今年の夏のマイブーム
毎晩風呂上りにはビールが待っている。 なんて事は助人にはない。 定期的に夜当番があるので、毎晩お酒を飲むことが出来ない。 これは酒好きの助人隊員にとって厳しい現実なのだ。 でも大丈夫。 A隊員の場合、ダイエットドクターペッパーがある。 甘すぎるのでダイエットでなければダメだ。 355ml缶をグビグビーっと、ほぼ一気飲みに近い。 ちょっと強めの炭酸が、火照った身体を走り抜ける。 後味スッキリで、ほのかに香るだけ。 まるでビール、いや最近はビール以上にうまいかも。 ハイキングウォーキングというお笑いコンビがある。 ネタに「Mr.スズッキクスのスーパーイリュージョン」という宴会芸のようなものがあって 炭酸飲料を一気飲みするのだが、あれを必ず毎晩試す。 ゲップせずに山手線の駅名を全て言えるよう挑戦。 でも必ず失敗し、途中でゲップしてしまうのがオチ。 今年の夏はこれがやみつき。 しばらく止められそうにない。
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by J隊員 2007.8.20(月)晴れ 一見不条理
初期型ロードスターのジャンピングに行った時の事、 完全放電して何故かトランクが開けられない、バッテリーはトランクの中にあるのに・・・? キーでトランクの鍵穴を回してもダメ、 ドアはキーで開くので車内のオープンスイッチを確認すると電子式のボタン、 どうやらバッテリーが上がると開けれなくなる様です・・・ 仕方が無く、最後の手段でボンネットをゴソゴソ、電源供給用の端子は無いが目的はヒューズボックス、 隙間が無い場所なのでショートが怖いが他に方法は無い。 プラスのケーブルから配線を延長して繋ぎ、ようやくトランクが開けれた。 なんか不便なのだが、これが初期型ロードスターの仕様、 これ以降の型は、ジャンピング用の端子が追加されているので 作業がグッと楽になっている。 話は変わって今度はMG−Fの完全放電、 今度はドアが開かずにトランクしか開かないとの事、 バッテリーはフロントフードの中なのに・・・ やれやれと思いながら唯一開くトランクを開けて見ると、 ・・・有りました・・・フロントフードの開閉レバーが、トランク内に・・・ いや〜、オープンカーって・・・
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by A隊員 2007.8.19(日)晴れ たまに見る予想外の表情
光岡ビュートのバッテリーが上がったとの知らせ。 「美遊人」と書いて「びゅーと」と読む。ベースはニッサンマーチだ。 光岡自動車の中で最も見かける車かと思う。 クラシック&コンパクトで、信頼性がマーチとくれば売れるのもうなづける。 ウンともスンとも言わないということで、早速電圧を測ってみる。 12.69V・・ あれれ?電圧出てるじゃないですか・・ 2時間前まで運転されてたとの事で「ピーン」ときたA隊員。 パーキングスイッチだ。 シフトを少しずらしながらキーを回せば「キュルキュル・・ブルルーン」 ビンゴであった。 割とよくある症状で、少し古い車両に多い。 基本的にシフトレバーがパーキングの位置に入ってないと始動できない。 見た目がパーキングの位置でも、接触不良を起こしている場合があるのだ。 バッテリー上がりに慣れているお客さんは結構多い。 でも、今回のケースは大抵「ポカーン」とされる。 この予想外の表情が、たまらなかったりする。
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by A隊員 2007.8.18(土)曇り 旅の途中
西新橋にてホーネット250のバッテリーが上がったとの知らせ。 控えた番地が実際とは全く違っていて、迷走しながら何とか現着。 聞いてビックリ、お客さんは広島からバイクで来たとの事。 2週間ほど滞在し、夜だというのにこれから広島まで帰る様子。 こんな無茶な事をする若者が大好きなA隊員。 ちょうど同じ年頃、長崎まで一人旅した思い出が甦った。 およそ1ヶ月間、恐い思いもしたし恋もした。楽しい出会いも涙の別れもした。 一人旅は好奇心おもむくままに、喜怒哀楽の極みを一気に体験する。 旅の終わりは自分で決めねばならず、人生の終わりを疑似体験するような感じ。 「この辺でよかろう」と感じ入った時、心身ともに「完全燃焼」を体験する。 お客さんの旅の終わりは東京。 その最後を看取るのがA隊員の役目。 思えばA隊員の場合、定食屋のおばちゃんであった。 「よう頑張った!若いってすばらしいね♪やろうと思えば何でも出来る!」 17年前のおばちゃんと同じ言葉で見送った。 さて、A隊員も長い長い人生の旅の途中だ。 「この辺でよかろう」と思うその時まで、精一杯燃やし続けよう。
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by J隊員 2007.8.17(金)晴れ 緊急それぞれ
「どうしても今日中に買物に行きたいお店があるんです!」 夕刻のジャンピングを終えて、 「即時のバッテリー交換が必要です」と、説明を続けるJ隊員に このまま買物に使いたいと、すがるように訴えるお客さん。 聞けばバッテリー交換しているヒマが無いそうな、 目当てのお店が閉まってしまうとの事・・・ 「緊急に対処が必要な事態ですから」と説明しても、 「買物も緊急事態なんです」と返されて埒があかない。 お客さんは「交換は買物後でも大丈夫」と言って欲しいのだろうが、 そんな無責任な事は言えないJ隊員、押し問答は20分ほども続いたろうか? 何度も再点検を繰り返し、 再ダメ出しの山を築いたところでようやく開放してもらえた。 なかなか解ってもらえないお客さんの対応はとっても大変、 「この対応の方がよっぽど緊急事態だ」 などと思いながら帰る汗だくの夕暮れ。
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by Y隊員 2007.8.16(木)晴れ 怠さにしみ入蝉の声
しかしどうにもこうにも暑い。 救援に向かう中、すれ違う歩行者の顔は皆一様に歪んでいる。 そんな光景を見るY隊員の顔も歪んでいるかもしれないが・・・ 東成田でのマークUのバッテリー上がりの救援要請。 木陰に止まっているマークUを発見し御依頼主に連絡。 早速チェックをしアドバイスをしているとそれを邪魔する音が・・・ 原因は蝉の鳴き声。かなり至近距離で。なんて警戒感がないのだろう。 必然的に大きな声になる御依頼主とY隊員。そのせいで更に汗が噴き出す。 何とか完了しお見送り。木を見るとまだとまっている蝉。 もう鳴いていないけど。 この暑さで人間達はかなりグッタリしているけど、 一週間しか生きられない蝉達はそんな事は言ってられないのだろう。 人間と蝉を一緒にするのもどうかと思うけど、 なんだか申し訳ない気がした。
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by A隊員 2007.8.15(水)晴れ 執着の甘い罠
大阪出身のお客さんは30代。 ハーレーのバッテリー充電中、ずいぶん深い話しに突入する。 お客さんもA隊員同様、儚い夢を追い続けて奮闘中だ。 お客さん「皮肉なもんで、昔の人は食べていく事が目標だったでしょう」 「でも僕等は特別衣食住に困らんし、好きなように生きてける・・」 A隊員 「でもそれが返って目標を探しにくくしているかも・・」 「ありもしない楽園を期待して、現実とのギャップに苦しんだり・・」 お客さん「なるほど。昔は大変で幸せ、今は楽で不幸ちゅう事ですか・・」 「それにしても、このハーレーは全く充電しないんですね・・」 A隊員 「完全放電ですから・・だいぶ時間がかかると思います」 お客さん「購入して1年、まだ100Kmしか走ってません・・」 「何だか分不相応な買物をしたような感じですわ・・」 A隊員 「せっかく購入された訳ですし、選択が必要かもしれません」 「生活をハーレー寄りにするか、一旦ハーレーを生活から外すか」 お客さん「目標を絞らなアカンですね。でないと全てが中途半端に・・」 「悔しいけど、我ながら現代人してるなぁと痛感しました・・」 互いに戸惑う者同士、色んな執着の中で生きている事を実感した。 全ての執着をなくす事は無理だが、減らす事はできるかもしれない。
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by J隊員 2007.8.14(火)晴れ 夏の一コマ
出勤していても何故かのんびりとした気分になるお盆の期間、 道が空いている事もあり、余裕を持って救援にあたれる事がそうさせているのだろう。 それに、ちょっと変わった出動依頼が入るのも面白い。 今日はボルボのガスキャップの開錠依頼。 最近では少ないガスキャップに独立したキーを持つこの車、 専用キーを紛失してからは、給油が出来ずにどうしたものかとお困りだった様子。 「そんなに急いでいる訳でも無いので・・・」ゆっくりでいいですよ、と話してくれるお客さん、 緊急性の低い作業もお盆時期ならではなのだろう。なんにせよ、じっくりと作業できるのは嬉しいものだ。 案内されたガレージで開錠作業に取りかかる。 ところが風の通りが悪いのか、車庫内はかなりの高温、 おまけに棲家を刺激してしまったのか、ヤブ蚊の大群の襲撃。 ・・・結局、最速開錠でお客さんにご報告、 汗だく&息を切らしながら戻って来たJ隊員が不思議そうなお客さん。 作業完了の確認に行ってもらうと、苦笑いしながら戻って来た。 「これじゃあ、ゆっくりもしていられませんね。」 お互い蚊に刺された部分を掻きながら笑い合う。 妙にのんびりとした気分になるこの時期、それはお客さんも例外では無いようだ。 ガラガラだった道路にも、車が増えてきた様に感じる帰り道、 J隊員の夏、その終わりもそろそろなのだろう。
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by Y隊員 2007.8.13(月)晴れ フォルツァの苦悩
出勤してすぐ和田にある蚕糸の森公園にてフォルツァのバッテリー上がり。 現着してみると以前も救援した初老の男性。 「度々ごめんね。何でか分からないけどまたダメになっちゃったよ。」 聞けば、あれから必ずイグニッションスイッチはオフにしているとの事で、 しかもさっきまで普通に動いていたのに急にこうなったのだとか。 不安を抱きながらチェックすると、やはり発電系の異常。 その事を伝え、このままバイク屋さんに行く事を勧める。 「お兄さん、どうにかならないかね〜。」と、食い下がる御依頼主。 詳しく事情を聞くと個人宅へ集金をして回る仕事、 いわゆる未払い系の回収をしており、 午前中にアポを取った所はせめて回りたいのだとか。その数15件。 出来ればそのすべてを同行してあげたい。けど・・・ まぁ、御依頼主はそこまではお願いをして来ない。 「何とかしてみます…」と言葉少なに出発された御依頼主。 我々の仕事も世間が休みの時が忙しいが、 集金の仕事もきっと忙しいのだろう。 本来は忙しいはずはないのだが・・・
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by A隊員 2007.8.12(日)晴れ 休日に忍び寄る仕事の影
先日は夏休みを満喫した。 家族みんなで千葉県市原市の「市原ぞうの国」へ行ってきたのだ。 ここの特徴はほとんどの動物に餌付けが出来るところ。 ゾウはもちろん、キリンやカバに直接餌を食べさせるのだ。 例えばニンジンを差し出してみる。 すると大きな口を開けて、握っていたニンジンを豪快に食べる。 手まで噛まれそうで、これが結構ビビるのだ。 子供にも大ウケで、日頃の家族サービス不足を十分に補った感じ。 東京からはアクアラインを利用し、途中「海ほたる」に寄った。 すっかり仕事は忘れて、水平線に見とれていると見覚えのある車両を発見する。 いきなりBMWで駆け付け、救援作業をしているではないか。 こんなところで同業者に会うとは。 思わずご挨拶したところ、どうやら助人サービスをご存知だとか。 アクアラインからそのままPAに入ると、ライトつけっ放し車両が多い。 なるほど需要はありそうだ。 見違える風景とは裏腹に、大田拠点から海ほたるまでは40分・・ 東京脱出を図ったつもりが、全くもってテリトリー内には驚いた。
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by J隊員 2007.8.11(土)晴れ あきらめどころ
8月に入ってからはジャンピングのラッシュ、 気温の上昇が弱っているバッテリーにトドメを差している模様だ。 症状は通常のバッテリー上り、しかし診断してみるとバッテリーが壊れている。 こんなケースが梅雨明け後には目に見えて多くなっている。 「冬から調子は良くなかったんです、でも暖かくなれば来年まで持つかな?と思いまして・・・」 こんな感じで延命されてきたバッテリーがこの暑さでバタバタと天に召されている。 「もう少し、もう少し頑張れば・・・」 この気持ちは良く解る、まるで人生の様でもある。 しかしバッテリーは機械であり消耗品、人間とは根本的に違う。 少々持たせたとしても、行き着く先は故障という名の終着駅に変更はない。 そんな訳で「バッテリーが弱いかな?」と、ちょっとでも感じたならば、 即時の交換を強くお勧めします。 この猛暑の中、渋滞中の高速度道路で突然ストップ、 なんて事になったら目も当てられませんから。
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by Y隊員 2007.8.10(金)晴れ あぁ、夏休み
夕方、首都高4号線上りの三宅坂ジャンクションにて レンタカーのステップワゴンのガス欠救援。 明日から夏休みの方が多いと聞く。 きっと混んでいるんだろうなと思いつつ首都高に乗ると、 やっぱり大渋滞。霞ヶ関まで60分の表示。慎重にすり抜けつつ進む。 もしやこの渋滞はこれから向かうステップワゴンのせいか? などと不安を抱きながら現場に到着すると違った。 ちゃんとゼブラゾーンに停まっていた。 御依頼主は女性。同乗の方もみんな女性。 もしやここまで押したんですか?と聞くと、運良くここで息絶えたとの事。 渋滞の中で止まってしまう恐怖にかられながらここまでたどり着いたのだとか。 平謝りの嵐の中、無事給油完了。 ステップワゴンをお見送りしつつ車の流れを見ると他府県ナンバーが目立つ。 明日からみんなお盆休みなんだという事が実感させられた。 明日からお休みの方はお車でお出かけされる方も多いかと思いますが、 運転には充分に気を付けて良い夏休みをおすごし下さい。 助人サービスは無休ですが頑張ります!
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by A隊員 2007.8.9(木)晴れ 風に身をまかせて
羽田空港でハーレーがガス欠したとの知らせ。 困ったことに「到着側にいます」としか情報がなかった。 念の為電話するも、全くつながらない。 何とか自力で探し、第2ターミナルで合流した。 お客さんの白いヒゲは、還暦を越えてそうな貫禄がある。 これから青森に行かれるとの事で、終始圧倒されっぱなしであった。 横浜の自宅から、「早くガソリン入れなきゃ」と思いつつ高速に乗っていたとの事。 本当に青森走破は大丈夫だろうか・・ 携帯電話がつながらないので質問すると 「この電話調子悪くてな、1週間で電源が切れるんだよ」 なので普段から電源は切っておくそうだが、受信不可のままで大丈夫だろうか・・ 別れ際、早めに給油することをお願いすると 「大丈夫だ。しばらく晴れは続くだろう」 そう言い残し、湾岸線に吸い込まれていくお客さん。 走り行く後姿を、ただ見守るしか出来なかった。
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by J隊員 2007.8.8(水)晴れ コンパクトで在り続ける為に
「・・・最近のロードサービスはずいぶんとコンパクトに来るんですねぇ〜」 目の前にバイクを止め、声をかけるまで救援だと気付かなかったお客さん、 J隊員のバイクをしげしげと眺めながらこう洩らす。 中村橋駅前でインロック救援に行った際の事だ。 この「コンパクト」という表現、なぜか最近よく頂く、 お客さんの色々な想いが感じられ、思わず頬が緩んでしまう。 (・・・バイクだから速かったのか!・・・) (・・・こんなに軽装備で大丈夫かな?・・・) 等々の想いがこの表現の裏側に隠れているのだろう。 残念ながら登場時に非力感を感じさせてしまったのならば、 それを拭い去るには言葉だけでは足りない。 最初の印象を覆すには結果が全てなのだ。 機動性に特化した分、見た目は地味かもしれない、 しかし減らした装備の分は技術でカバー 短時間での開錠でお客さんの不安を吹き飛ばす。 路上救援の緊急性を考えるとバイクの機動力は必須のもの。 その信念の下、あえて特殊な路線を突っ走る助人サービス。 装備を増やしたい誘惑を、ギリギリの葛藤で押し殺し今日も修練が続く。
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by Y隊員 2007.8.7(火)晴れ まだまだ
最近、開錠の依頼が心なしか少ない。 開錠だけでなく出動の機会も目減りしている様な・・・ まあ、Y隊員だけかもしれないが・・・ そんな中、駒沢公園の近くにてベンツCクラスの開錠依頼。 しかもY隊員久々の自社受注。熱り立って出発し25分程で現着。 御依頼主はネット検索で助人を知ったとの事。 「どこも3万〜2万もかかるって言われて・・・」 で、¥12600で開錠してくれる助人に頼んだのだとか。 さっそく作業を開始すると心配そうに横で眺める御依頼主。 安いけどちゃんと出来るのか?というオーラがヒシヒシと感じる。 そんなプレッシャーを感じつつも何とか3分ほどで開錠。 「おぉ〜。安い上に早く来てちゃんと開けてくれるなんてなんて!」 と、べた褒め状態。ちょっとデレつくY隊員。 しかし作業前の御依頼主、どんな開錠を想像していたのだろうか? ま、なんにせよまだまだ認知度が低い助人サービス。 もっとがんばらねば。
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by A隊員 2007.8.6(月)晴れ 怨霊退治
カギ穴に入っている異物を取ってほしいとの知らせ。 スカイウェーブ250は一方通行の路上、繁華街に数日間止めていた様子。 犯人はカギ穴全てにイタズラしていた。 これだけ見ても、怨念の強さが凄まじいことを意味している。 さて、手始めにシートキーから除霊開始。 念力3分、出てきた異物は「つまようじ」であった。 続いてイグニッションも念力5分、同じ異物が出てきた。 こうして全ての怨霊を除霊した。 でも、これで安心するのはまだ早い。 いくら除霊しても本人が変わらなければ、また怨霊に取り憑かれるだけ。 カギ穴がイタズラされる要因のほとんどは、駐輪している場所が関係する。 解決するには、敷地内に止めるか月極め駐車場を借りるしかないだろう。 ちなみに料金11,550円(異物2コ計)は、お客さん大喜び。 港区内の平均価格が2〜3万円と言われてブルーになってた様子。 本物の怨霊は勘弁だが、「異物取り」ならお安い御用だ。
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by J隊員 2007.8.5(日)晴れ 干物日和
救援車両前でのお客さん待ち これは日常的に良くある事だ。 しかし、この熱さの下となると事情が変わる。 少し日向に止まっているだけで汗が噴き出す。 近くに日除けとなるような場所があれば良いのだが、 救援車から離れない様に、となると 真夏の日差しを遮るのはナカナカに難しいもの まあ、だからこそお客さんも何処かへ避難してしまい、 現場にいない事が多いのであろう。 それにしても今日はお客さん待ちの一日だった。 冷たいジュースを頂いたりしたのだが、 差し出してくれるお客さんの表情がいつもと明らかに違う、 明らかに心配している眼差しだ。 戻り際、バイクのミラーで確認した自分の顔は、 心なしか引き締まっているような・・・ いや、しぼんでいると言った方が・・ 直射日光の下で待つJ隊員、 お客さんの目には陽炎と戯れる亡者の様に映ったのかもしれない。
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by Y隊員 2007.8.4(土)晴れ エコ自慢
この夏、実施している事がある。 ”エアコンを使わずにどこまで暮らせるか?” 一応は自分なりのエコロジーのつもりなのだが、一番の理由は体の為。 炎天下の元をエアコンで緩んだ体で作業をするとかなり具合が悪くなる。 そして集中力もなくなる。そんな状態でちゃんと救援が出来るのか? と云うところだ。なんて仕事熱心なのだろう…。 そんな中、神田練塀町の地下駐車場にてステップワゴンのスペア交換。 とりあえず直射日光は避けて作業が出来るな、などと思いつつ地下へ。 が、暑い!何度あるのだろう?外の方が全然涼しく感じる。 パンツまでグッショリになるほど汗をかいて無事作業終了。 御依頼主を見送った後、スペアタイヤから落ちた砂を片付けていると、 誘導員の若者がさわやかな顔でこちらに駆け寄って来た。 「僕達が片付けるからいいですよ〜。ここ暑いでしょ?」 と微笑みかけてきた。 さっきから見ていると向こうからこっちと走り回っているのに、 なんてさわやかな笑顔なんだ。汗もかかずに。 エアコンを使わないぐらいで鼻の穴を広げている様じゃまだまだだな・・・
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by A隊員 2007.8.3(金)晴れ ありがたい言葉
大田拠点の目と鼻の先にはお寺がある。 いつも気に留めずに通り過ぎていたが、今日は足が止まった。 「人は誰でも負い目を持ち、それを克服しようとして進歩する」 門の前にはそう書かれている。 「克服しようとして」というところにグッときた。 「克服して進歩する」では、誰も見向きはしないだろう。 そんな簡単に克服できるんだったら、誰も苦労なんかしない。 負い目はそう簡単に消えるものではなく、一生引きずっていくだろう。 その上で、足掻きながらも歩を進めたい衝動は、儚くも尊い。 とても良い言葉だと思う。 しかし全体がきれいすぎて、スパイスが足りない感じもする。 しばらく考えた後、思わず書き直したくなった。 「人は誰でも負い目を隠し、強がることで腐敗していく」 なかなかの傑作だ。 こんな風に書かれたらドキッとするではないか。
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by J隊員 2007.8.2(木)雨のち晴れ 折れ鍵抜き(五年モノ)
今日は折れ鍵抜きの出動依頼 クルマのイグニッションシリンダー内で折れてしまい、 エンジン始動が出来ないそうな。 現場に着いて早速鍵穴を覗き込む ん?・・・なんか破断面がヘンな様な・・・? 折れた根元の方を見てみると、かなりすり減って丸くなっている。 念のためいつ頃折れたのか聞いてみると、 「実は五年ほど前に折れてしまったのですが・・ 根元の部分を差し込むとフツーに回ってたもので・・・・」 といった答えが返ってきた。 ドアの施錠はスペアキーで行っていたらしい、 それが昨日、突然回らなくなり困っていたそうな。 回らなくなった原因は、折れたキー先端部がズレた為、 ズレたという事はシリンダーの奥に落ち込んでいる事を意味する。 奥に入り込み、少しナナメっていると抜くのはとっても大変、 しかし今回は運もあり、激闘の末何とか抜き出しに成功出来た! ヘロヘロになりながらお客さんに取り出した破片をお渡しする。 五年振りの再開は感動の嵐・・・とはならない様だ、 しかしフツーにクルマが使える様になった事にはとても喜んで貰えた模様。
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by Y隊員 2007.8.1(水)晴れ バックトゥーザ ’80
渋谷区笹塚にていすず車のバッテリージャンプ救援。 御依頼主と合流し車の所に案内される。 案内された車庫は半地下。というかほぼ地下一階。 傾斜のきついスロープ。ぱっと見、秘密基地のようだ。 そこに鎮座されているいすず車とはピアッツァ。 見なくなって久しいが、知る人ぞ知る80年代の名車。 エンジン始動後、御依頼主に色々とお話を伺った。 「女性や30歳以下の人からは外車に間違われる。」 「実はこれは2台目。前のはパーツがなくて修理が出来なかった。」 「右ハンドル車なのにボンネットの右側が無意味に膨らんでいる。」 等々、文句を言いつつも言葉の節々に愛情が感じられた。 御依頼主はY隊員と同世代の方。 Y隊員もこの年代の車やバイクを見ると胸がトキメイてしまう。 単なるノスタルジーなのだが、 世代ごとに色々な年代でのトキメキがあると思う。 そのトキメキはきっと永遠だし、いつまでも抱いて行きたい。
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